新党憲法9条

憲法9条それは希望

国連は平和を守れるのか?/天木直人✕矢部宏治 対談動画part5「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」刊行記念

 

天木 他にもですね、つまりこの合同委員会の他にも、矢部さんの研究成果で主要な点があといくつかあると思うんでけども、たとえば国連の成り立った経緯ですね。はたして国連というのは、本当の意味で平和を担保できるのか。

矢部 そうですね。

天木 これは憲法9条の前提になってますから。

矢部 そうなんです、そうなんです。

天木 この辺はどうですか。

矢部 いや、そこがね、僕の研究の一番発見したって言えるところなんだけど、ちょっとややこしいんですよね。

でも、その憲法9条について例えると分かりやすいと思うんですけれども、憲法9条というのは絶対平和主義とかそういうね宗教的思想じゃなくて、国連憲章の安全保障構想とセットでできたものなんですね。

最初は国連憲章は、国連軍でやるということだったんですよ。五大国以外の一般加盟国は基本的交戦権を持たないというのが国連の精神ですから。憲法9条そのものなんですよね。

天木 まさに、その理想的な世界的な集団安全保障構想と。

つまり、国連というその世界機構の下でですね、その平和に逸脱する国が出れば、 国連組織そのもので防ぐという理想的な前提でスタートして、ですから、憲法9条もですね、国連軍が最終的に平和を担保するまでの過渡的な間に、武器を持たない日本をどう守るかと。それが日米安保条約だったんですね。

だけど今、ご承知のようにトランプがついにですね、北朝鮮の制裁決議でもうロシア、中国言うこと聞かないから、もう安保理決議はいらないと、ここまで言ったわけです。つまり、単独行為を取る。

そこまでもう国連は、世界の平和に対する機能をできなくなったと。ということは、憲法の前提も崩れたということなんですよ。

ですから私は、もちろん護憲ですけれども、そういう状況を前にしてですね、どうやって日本を守るかというところを徹底的に議論しないとですね、憲法9条を守れなくなるんじゃないかというんで、私は今、非常に重要な時期に差し掛かっているという気がします。

矢部 まあ非常にまとめて言うと、元々ね、国連憲章と一体として生まれた憲法9条は、今は安保条約と一体のものとしてできてきているわけですね。

その安保条約を結んでいるアメリカっていうのは、もう国連憲章の最大の破壊者になってるわけですから。まあ、いかに本来の精神に近づけるためにどうするかという問題になってくると思いますね。

「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」刊行記念対談 天木直人✕矢部宏治

対談動画1:日米関係の研究家 矢部宏治さんの紹介

対談動画2:【論点】アメリカの既得権益と日米合同委員会について

対談動画3:【論点】オスプレイ問題

対談動画4:【論点】集団的自衛権の次に起こることは何か?

対談動画5:【論点】国連は平和を守れるか?

対談動画6:【論点】天皇陛下のメッセージ

対談動画7:【論点】対米従属

対談動画8:【まとめ】私達、日本人はどうすれば良いのか?

対談動画9:【まとめ】新党憲法9条について

著者:矢部宏治(やべ・こうじ)プロフィール

1960年兵庫県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。

株式会社博報堂マーケティング部を経て、1987年より書籍情報社代表。

著書に累計17万部を突破した『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』

『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(以上、集英社インターナショナル)、

『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること――沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社)など、

共著書に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(創元社)。

企画編集に「〈知の再発見〉双書」シリーズ、J.M.ロバーツ著『図説 世界の歴史』(全10巻)、

「〈戦後再発見〉双書」シリーズ(以上、創元社)がある。

『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)

現代ビジネス「なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟」

天木直人プロフィール

元外務省職員、作家。

京都大学法学部を中退し外務省入省後、豪州日本国大使館公使、レバノン国特命全権大使などを歴任。

イラク戦争当時、ブッシュ米大統領のイラク攻撃を支持した小泉首相に反対し外務省から罷免。

現在は、高級官僚や小泉政権の腐敗ぶりを暴くなど、自由な立場から言論活動を続ける。

著書に『さらば日米同盟! 』(講談社)、『さらば外務省!』(講談社)等。

天木直人 著書

・さらば外務省! ―私は小泉首相と売国官僚を許さない (講談社)

・マンデラの南アフリカ ―アパルトヘイトに挑んだ外交官の手記 (展望社)

・外交力でアメリカを超える ―外交官がたどり着いた結論 (かもがわ出版)

・九条新党宣言 (展望社)

・怒れ、9条! ―憲法9条こそ最強の安全保障政策だ

・イラク派兵を問う (岩波書店)

・ウラ読みニッポン ―新聞ではわからないことがわかる本 (講談社)

・さらば小泉純一郎! (講談社)

・アメリカの不正義 ―レバノンから見たアラブの苦悩 (展望社)

・さらば日米同盟! 平和国家日本を目指す最強の自主防衛政策 (講談社)

・自立する国家へ! (ベスト新書)

・アマル それは希望 ―七つの愛のアンソロジー (ゆにっとNOVELS)

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