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衝撃的だった北朝鮮ミサイル発射に関する日米共同記者会見

 NHKが朝9時の日曜討論で、安倍・トランプ会談の成功を、百点満点だと皆が言い合っていた時だった。

 北朝鮮がミサイル発射実験を行ったという緊急ニュースがテロップで流され、出演者の話題もその事に移った。

 これには驚いた。

 北朝鮮がミサイル発射した事に驚いたのではない。

 そんなことはこれまで何度も見てきたからだ。

 いつしてもおかしくないと言われて来たからだ。

 実際のところ北朝鮮がいくらミサイル実験をしたところで、日本の安全保障について何の影響もない事を、我々は過去の実験で知っている。

 私が驚いたのは、安倍首相とトランプ大統領がゴルフに興じているタイミングを狙ったかのように北朝鮮がミサイル発射実験を行ったことだ。

 その後のニュースでNHKの解説委員が繰り返して説明していた。

 これはトランプ大統領になってから初めての北朝鮮のミサイル実験だと。

 北朝鮮はトランプ氏がどう出るかを見守っていたのだと。

 今度の安倍・トランプ会談を見て、ミサイル発射を行った。

 これは明らかな北朝鮮のトランプ大統領に対する警告だ。

 近く予定している米韓合同演習は止めてくれというメッセージだと。

 おそらくそういう事だろう。

 ゴルフに打ち興じて終わるはずの日米首脳会談は、とんだハプニングに見舞われて終わる事になった。

 さぞかし安倍首相は頭に来ただろう。

 さぞかしトランプ大統領は対応に苦慮したに違いない。

 急きょ開かれた深夜の共同記者会見の光景がそれを見事に物語っていた。

 あの記者会見は、当初は予定されていなかったに違いない。

 首脳会談は共同記者会見で終わっていたからだ。

 ゴルフするだけの二日間だったからだ。

 しかし、今度の首脳会談で日米同盟の強化を確認し、北朝鮮の脅威に協力して対処することで一致したと喧伝した以上、北朝鮮がミサイル発射したのに記者会見を開かないと格好がつかない。

 だから急きょ開いたのだ。

 私が衝撃を受けたのは、北朝鮮がミサイル実験を行った事でも、安倍・トランプ会談に合わせてミサイル実験が行われた事でもない。

 私が衝撃を受けたのはまさしくこの予定外の共同記者会見の異様さである。

 安倍首相が真っ先にしゃべり、断じて許されない、日米が結束して対応する、これまでさんざん繰り返し、何の効果もなかった言葉を述べた後で、トランプ大統領は、ただ一言、日本と米国は一体であると神妙な顔つきで語っただけで終わった。

 記者の質問を一切無視し、トランプ大統領が一言しゃべった後で共同記者会見は打ち切られた。

 安倍首相もトランプ大統領も、外交・安全保障政策については素人だ。

 この二人が合意した日米同盟強化ほど危うく、不透明なものはない。

 それを教えてくれた今度の日米首脳会談であった(了)

コメント & トラックバック

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  1. 北朝鮮がたびたび行うミサイル発射実験。発射しているのは【ICBM(大陸間弾道弾)=Intercontinental_Ballistic_Missile」】です。単純に云えば、高高度で砲弾を発射するシステムですが、このミサイルの性質を理解している日本国民はどれほどいるのでしょうか? 度々発射される北朝鮮のミサイルに対し、日本政府は「けしからん!」と云うだけです。一度もミサイルを打ち落としたことはありません。要は実際は打ち落とせないからだと思います。

    また、北朝鮮が水爆実験を行ったと云う報道が昨年ありました。ここで「原爆」と「水爆」の違いを理解している日本国民はどれほどいるのでしょうか?「核分裂反応」と「核融合反応」の違いさえ判らない人たちに、その脅威を伝えれるのか、はなはだ疑問です。

  2. 日本に取って、もっとも危なく、最悪のシナリオが予想される日米関係に安倍首相は突き進み、踏み込みました。近々に出来ることは安倍首相の退陣です。

    前任者のやってきたことを反故にしてもかまわない大統領なのですから。

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