一夜明けて、今朝の各紙が大きく報じた事は何か。
安倍首相が異例の厚遇でもてなされたという事と、あらたな経済対話の枠組みが合意された、の二つだ。
そしてこの二つは見事にリンクしている。
はじめての首脳会談であるというのに、そして議題が山ほどあったというのに、話し合った時間はずか40分だったという。
通訳を入れればその半分だ。
これがすべてを物語っている。
はじめから難しい話は首脳間でしないという事でシナリオが出来ていたということだ。
そのかわり、緊密さを世界に示す事に首脳会談のすべてがあった。
共同記者会見で、あのトランプ大統領が、原稿を読んでいた。
こんなことははじめてだ。
それは取りも直さずシナリオが出来ていて、その通りにふるまったということだ。
緊密さを演出することは、安倍首相にとっても、トランプ大統領にとっても、それぞれの思惑からどうしても必要だったのだ。
安倍首相にとっては、首脳会談で無理難題を押しつけられてはたまったものではない。
反論すればトランプの機嫌を損ね、譲歩すれば売国奴になってしまう。
すべて麻生副総理らに丸投げにし、自分はトランプ大統領とのゴルフ談議に専念すればいい、それが安倍首相が考えついた策だった。
経済対話を言い出したのは安倍首相だった、と言う報道が、それを見事に物語っている。
トランプ大統領にとっても、緊密さをアピールすることは渡りに船だ。
いまやG7の同僚から批判されているトランプ大統領だ。
初のメイ首相との首脳会談で合意した訪英も、英国議会や国民に反発され、プーチンとの蜜月関係もそう簡単には進められなくなった。中国とは、はやばやと中国の一国主義に屈した。
何よりも米国司法によって違憲大統領の判断が下された。
もはや自分を手放しでほめてくれるのは安倍しかいない。
それぞれの思惑で二人の利害が一致したのだ。
メディアは皆、実質的な首脳会談はゴルフ場で行われると報じている。
まったくのピント外れだ。
ゴルフ場では難しい話は一切ないだろう。
二人にそれが出来るはずがない上に、そもそも二人にその気がないからだ。
あの40分の会談と共同記者会見ですべて終わったのだ。
貴重な二日間を、遊びとよもやま話で浪費する事になる。
そして日米首脳会談のツケは、すべて新たに出来る経済対話という二国間交渉に委ねられる事になる。
米国との二国間交渉がいかに一方的で不合理なものか。
それは、あの貿易摩擦交渉や構造改革交渉を手掛けた者なら皆知っていることだ。
最近の例ではTPP交渉がある。
あの交渉も、多国間交渉の裏で行われた本当の交渉は米国との二国間交渉だった。
TPP交渉など二度とやりたくないと白状したのはあの甘利担当大臣だった。
それが全てを物語っている。
これから長きにわたって、日本は米国の無理難題の交渉に、官民こぞって悩まされ、結局最後はすべて日本側の譲歩で終わる事になる。
安倍ひとりがいい思いをして、二度としたくない交渉はすべて子分たちが担わされる。
そして、そのツケはすべて国民が負う事になる。
まさしく、「安倍ひとり栄えて国滅ぶ」、それが今度の安倍・トランプ首脳会談の正しい評価である。
誰かがそれをツイッターで言い出せば、瞬く間に広がり、それが今年の流行語大賞になること間違いなしだ。(了)
失礼します。
うがった見方かもしれませんが、トランプ大統領の安倍総理への今回の異例のもてなしかたは、次期選挙でも安部に総理になってもらいたいからとしか思えません。
トランプ氏が大統領になって、初めての会談が安倍総理というだけで安部の支持率が上がりました。日本の動きは当然トランプ氏もわかっていますから、大もてなしを!
安倍程の売国奴、そして安倍程のアメポチは、安部を他においていません、次期選挙で安倍政権打倒をされては困るからあまりにも異例の歓迎をしたのだと私は確信をもっています。