新党憲法9条

憲法9条それは希望

安倍ひとり栄えて国滅ぶ今度の日米首脳会談

 日米首脳会談後に開かれた共同記者会見をテレビで観ながらリアルタイムでこれを書いている。

 今朝の新聞はもちろん間に合うはずがないから今度の首脳会談の記者会見の事は何も書いていない。

 テレビの解説も、共同記者会見の言葉を繰り返すだけで、何の分析もしていない。

 だから、これから書くことは日本で一番早いコメントだ。

 そして一番正しいコメントである。

 今度の日米首脳会談を一言で言えば、「安倍ひとり栄えて国滅ぶ」である。

 その意味するところは、日米同盟が今度の首脳会談で後戻りできないほど固定化され、その見返りとして日本経済と国民の暮らしが米国に献上されるということだ。

 これは極めて深刻な事なのである。

 まさしく国家的危機なのである。

 日米同盟強化という名の米軍による日本支配は、オバマ大統領であれ、トランプ大統領であれ米国にとっては共通した国益だ。

 国益第一主義のトランプ大統領にそれを真っ先に言わせ、安倍首相がそれを自分の手柄のように繰り返した。

 その代りに、安倍首相はかねて準備していた米国雇用の創出やインフラ強化の協力を約束した。

 トランプ大統領は大喜びだ。

 そして、日本が攻められる困難な貿易・為替問題は麻生副首相に丸投げした。

 おそらく首脳会談ではまともな交渉は行われず、この「いいとこどり」の共同記者会見の打ち合わせに終始したに違いない。

 明日からのゴルフ談議でも、難しい話は一切なく、ゴルフに打ち興じて終わるだろう。

 鳴り物入りで行われた今度の日米首脳会談は、この共同記者会見ですべて終わったのだ。

 やっぱりトランプ大統領は細かい事は何もわかっていない大統領だったのだ。

 そこを逆手にとった安倍首相の一本勝ちである。

 どんなに悔しくても、そのことは素直に認めなければいけない。

 しかし、そのつけは、日米二国間交渉という形で、これから時間をかけて日本につけまわされてくる。

 そしてその時は、もはや日本は打つ手がない。

 なぜならば、日米間の交渉は、最後は米国の要求を飲まされて終わる事になるからだ。

 野党は2月14日に予定されている集中審議で今度の日米首脳会談を追及する事になっている。

 しかし、それは不毛に終わるだろう。

 安倍首相は共同記者会見で語った事を繰り返し、日米同盟強化を確認した事を強調するからだ。

 そして日米同盟強化は、共産党と社民党を除けば、反対する政党はないからだ。

 その通りなのだ。

 野党共闘は日米同盟強化の前にはなす術がないのである。

 私が共同記者会見で驚いたのは、安倍首相が今年中のトランプ大統領の訪日を招待し、トランプ大統領がこれに応じたと発表したことだ。

 英国でさえもエリザベス女王に会わせる事に反対の声が高まっているというのに、安倍首相は天皇陛下に会わせると一方的に宣言したのだ。

 日本と日本国民の統合の象徴である天皇をもないがしろにした今度の日米首脳会談だったということだ。

 安倍ひとりさかえて国滅ぶというのはそのことだ。

 ここまで安倍首相ひとりに「いいとこどり」をさせていいのだろうか。

 そうはいかない。

 一つは国際情勢だ。

 その中でも特に中国との関係だ。

 今度の首脳会談にタイミングをあわせるように、その直前にトランプ大統領は習近平主席と電話会談した。

 間違いなく中国に事前通報したのだ。

 日本との間で日米同盟強化に合意するが心配する必要はない。

 これまでの繰り返しに過ぎない。

 中国との関係を損なうようなことはしない。

 そう二枚舌を使っているのだ。

 かくて中国包囲網の為の日米同盟強化は梯子を外され、日本の軍事占領のための日米同盟だけが突出することになる。

 もう一つは、入国制限に関するトランプ大統領令の違憲訴訟だ。

 この問題はついに米国連邦最高裁で判断が下されることになった。

 これから1年以上、トランプ大統領はこの問題にエネルギーを費やし、そして、最終的には連邦最高裁でも大統領令は違憲として退けられるだろう。

 違憲首相と違憲大統領の合意は必ず破綻する。

 それを追及できるのは新党憲法9条しかない。

 日本を米国の軍事支配から救う事が出来るのは憲法9条しかない。

 それを国民に問いかけたのがあの天皇陛下のお言葉だ。

 いまこそ新党憲法9条が求められている(了)

コメント & トラックバック

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  1. 2017年1月31日までの「天木直人の公式ブログ」で、長大なコメントを書いていた人達が、新党憲法9条HPにその場が移ってから、その投稿が皆無です。多分、彼らは天木氏のネームバリューを利用して、自身の意見を表明したかった人達だんたんだなぁと理解しています。そして、その人達の言葉が何の生産性も生まない意見だったと改めて感じています。

    個人の価値、組織の価値は多様です。「米軍隷従」が正しいと思う人々がいても批判はできません。一体、我々は何年先の日本を想定して行動しているのでしょう。守るべきは、個人なのでしょうか?それとも組織なのでしょうか?

  2. 最近思います。再び安倍政権になった時点から、国民のための政府になって、国民生活のための政治を行うということを望めないのです。
    憲法をないがしろにして、自立国家の対等な日米同盟を求めず、今もって米軍基地問題に生活を脅かせられている人々のことなどお構いなしです。
    米国の大統領が変わったことを、よい機会にしないで、あたふたと大国の米国に経済協力という援助を土産にするような恥ずかしい数日間にするようでは
    残念至極です。
    政権の応援団の経団連などの立派な方々も、世界に対して恥じ入りませんか。
    世界が自国ファーストに向くなら、日本は憲法9条を国是にすることで、あらゆる面で世界に対しても優位性があります。そういうことは真の経済人なら
    理解すると思いますよ。

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