新聞は一日遅れだから、早朝のNHKニュースに頼るしかない。
今朝(8月3日)5時のNHKニュースが流した。
昨晩ペロシ下院議長は台湾に到着し、歓迎の中で市内のホテルに入ったと。
きょう蔡英文総統と話し合うと。
中国は、度重なる警告を無視して訪台を強行したペロシ下院議長を強く非難し、あす(4日)から7日にかけて台湾周辺を囲むように実弾を使った軍事演習を行うと宣言したと。
これが、今度のペロシ下院議長の訪台劇の結末である。
これをどうとらえたらいいか。
米中対立は修復できないほど悪化し、その悪化はバイデン政権とペロシ下院議長の米国が続く限り、激しくなりこそすれ、融和に向かうことはない、ということだ。
どうやらバイデン大統領は、ペロシ下院議長を止める気も、その指導力もなかったようだ。
一方のペロシ下院議長は、あのトランプ大統領が一般教書演説を行った時、その直後に後ろで演説草案を引き破ったほどの激しい政治家だ。
中国の人権違反を非難する先頭に立つ、筋金入りの反中国政治家だ。
はじめから聞く耳を持たなかったに違いない。
そんなペロシ下院議長を抑える事など、バイデン大統領には、はじめから無理な相談だったのだ。
7月28日に行われたバイデン大統領と習近平主席の電話協議は、何の合意も裏取引もなく、お互いの立場を言い合って終わったに違いない。
さすがに、中国がペロシ下院議長の乗った軍用機を撃ち落とすことは出来ない。
強制着陸させるわけにはいかない。
そんな事をすれば即戦争になる。
そのかわり、ペロシ下院議長が台湾を離れた直後から、台湾有事さながらの軍事演習を行う。
これが中国の答えだ。
一見したら、このチキンゲームは中国の負けに終わったように見える。
しかし、中国は、軍事演習で世界に知らしめることになる。
台湾が独立しようとすれば中国は軍事力で阻止する。
これが台湾有事だ、と。
その軍事演習を見た台湾も米国もそして世界も、台湾有事はあってはならないと思い知らされることになる。
しかもである。
この軍事演習は、ペロシ下院議長が韓国と日本を訪問中に行われる。
アセアン外相会議がカンボジアで開かれている時に行われる。
韓国、日本、そしてアセアン諸国に対する強烈なメッセージなのだ。
アジアは中国を敵にするつもりか、出来るのか、と。
バイデン政権とペロシ下院議長の米国が続く限り、世界は、高まる一方の米中対立に悩まされ続けることになる。
その中でも、対米従属しか選択肢のない日本は、文字通り七転八倒の苦境に立たされることになる。
バイデン大統領とペロシ下院議長の米国が続くあと二年余りの間に、台湾有事が起きなことを、神に祈るしかないということだ。
そうならないように、日本はいまこそ沖縄から、新しい政治を起こす時である。
日本を救うのは沖縄しかない。
そして沖縄ならそれができる。
その事に気づく沖縄の指導者が出て来ないものだろうか(了)
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