きのうのメルマガの最後のところで私は書いた。
米国に追従して中国との対決姿勢を取るなら、日本はニクソンショックの時と同じように再び梯子を外されることになると。
ボルトンが私に代ってそのことについて見事に警鐘を鳴らしてくれた。
きょう7月31日の共同が、29日に行われたボルトンとの単独インタビュー記事を配信した。
その中でボルトンはトランプ大統領の対中政策について次のように述べている。
すなわち、トランプ大統領は11月の大統領選で再選され、中国の習近平主席から祝意の電話を受ければ、「貿易協議をしよう」と言うかもしれないと。
貿易協議を優先し、香港や少数民族ウィグル族弾圧などを軽視する立場に戻る危険性があると。
そう述べたのだ。
トランプ大統領の言動を目の当たりにして来たボルトンだからこそ鳴らせる見事な警鐘だ。
その時こそ日本は再び梯子をはずされる時だ。
あわててつくった敵基地攻撃容認の防衛計画の変更が、何のためだったのか、ということになる。
莫大な予算を使って購入するミサイル防衛システムが無駄になる。
さらにボルトンはこうも指摘している。
やがて始まる在日駐留米軍負担増交渉が決裂すれば、「最悪の事態」として、米軍の日本撤退もあり得ると。
その言葉通り、トランプ大統領は、これまで報じられていた9500人から、1万2000人に増やした数の米軍をドイツから撤退させると29日にエスパー国防長官に発表させた。
ドイツは経費負担が少なすぎる、不公平だ、と言って。
来るべき日本との交渉では在日米軍駐留経費の大幅増は必至だ。
このままでは、日本はミサイル防衛負担増と在日米軍駐留経費負担の二つとも飲まされる。
これが日米同盟強化の行き着く先である。
戦後の日本の政治の行き着く先である(了)
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