きのう7月28日の夜、週刊プレーボーイの記者から米中の総領事館閉鎖の応酬をどう見るかについて電話取材を受けた。
私は、これまで何度も書いて来た通りのこと、すなわち、事態は深刻であること、そして一番困るのは日本であるから、日本の政治家、専門家、メディアは対立回避に向けてもっと声を上げなくてはいけない、この二つを繰り返し強調した。
しかし、これまでのところ、私の警鐘に反して、日本の反応は驚くほど小さい。
きょう7月29日の毎日、産経が社説で書いた。
毎日は、きのうの朝日、読売、日経と同様に、米中の対立激化に懸念をあらわすものであるが、だから日本はどうすべきかを書かない。
産経は、「民主主義陣営は結束せよ」と、米国の言う通りの事を社説に掲げている。
とんでもない間違いだが、分かりやすくて、他のメデアよりまだましだ。
唯一、社説で取り上げていないのが東京新聞だ。
これまでさんざん中国の覇権主義を批判して来た東京だから、産経のように書きたいところであるが、産経と東京が社説で一致するのはさすがに出来ないから沈黙を守るしかないのだろうか。
いずれにしても、米中対立は大統領選まで続き、このままではエスカレートする一方だ。
これから日本国内でどのような議論が起きるのか、それとも米中任せなのか、私は最大の関心を持って見て行くつもりだ。
戦後75年の日本の外交、いや日本の政治の、正念場である(了)
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