遅ればせながらメディアが米中対立の事を報じるようになった。
今朝早朝のNHKニュースが有識者のコメント入りで米中対立の深刻さを伝え、今朝の朝日、読売、日経が社説で書いた。
そして菅官房長官が記者会見で語るようになった。
いずれも、これ以上の米中対立の悪化を懸念する内容だ。
当然である。
米中対立の深刻さはいくら強調してもしすぎる事はない。
そして米中が衝突して一番困るのは日本である。
政府もメディアも有識者も、もっともっと深刻にとらえ、あらゆる努力をしなければいけないのだ。
しかし、どの報道も、日本は何をなすべきかについて語ろうとはしない。
中国を批判をする一方で、米国にも自制をしてもらいたいという他力本願だ。
そんなことをしている場合ではないのだ。
いまこそ安倍外交の出番なのだ。
コロナで打つ手がなく、それどころか巣ごもりを強いられている安倍首相にとってこれ以上ないチャンスなのだ。
私が安倍首相なら、いますぐトランプ大統領を次のように説得する。
なんとしてでも8月末にG7をワシントンで開くべきだと。
そしてそのG7は、対中包囲網のG7ではなく、米中融和のG7に180度切り替えるべきだと。
韓国や豪州、インドなどを招待するのではなく、中国とロシアを招待してG7と中国、ロシアの首脳会談にすべきだと。
首脳と側近閣僚だけの会議なら、コロナ危機の中でも、厳格な規制さえすれば、対面会談は十分にできると。
そして今度のG7は、米中対立の回避だけではなく、コロナ対策、なかんずく、ワクチンや治療薬の共同開発・実用化もあわせ協議する。
そういう首脳会談をワシントンで開催できれば、トランプ大統領にとって最善の大統領選挙対策になる。
そういってトランプ大統領を説得するのだ。
そして、その際に、トランプ大統領の了承を取り付けるのだ。
G7の後に、私が習近平主席を国賓招待し、G7のフォローアップをして見せると。
トランプ大統領は安倍首相の言う事は何でも聞くはずだ。
何をやってもうまく行かない今の安倍首相にできることは、もはや、お得意の外交しかない。
その安倍外交にとって、米中対立は絶好のチャンスになりうる。
米中対立という絶体絶命のピンチを、好機に変えることができるのだ。
はたしてそのことに安倍首相は気づくだろうか。
そのことを、安倍首相に気づかせる知恵者が、安倍側近の政治家や官邸官僚の中に出てくるだろうか(了)
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