安倍首相は国民投票法改正案の今国会の成立をあきらめた。
それは、とりもなおさず、安倍首相は自らの手で憲法9条を変えることをあきらめたということだ。
私はそう思っている。
安倍首相が憲法9条の改憲をあきらめたということはいいことだ。
それは、とりもなおさず、憲法9条改憲問題は、今後長きにわたってこの国の政治問題の中から消えていくということだ。
なぜならば、安倍首相の後に首相になるどんな政治家も、憲法9条改憲という不要不急の政治問題を優先するほど愚かではないと思うからだ。
もっと重要な政治課題に取り組まなければ首相が務まらないからだ。
まさしく、私がかねてから書いてきたとおり、安倍首相による改憲さえ阻止できれば、憲法9条改憲は阻止できるということだ。
そしてそれが出来たということだ。
護憲論者は喜ぶべきだ。
しかし憲法9条を守ることが出来ても、その一方で日米同盟はどんどんと進んで行く。
これこそが大問題なのだ。
憲法9条を真っ向から否定する日米同盟がどんどん進めば、ただでさえ形骸化している憲法9条は、ますます形骸化する。
憲法9条を守っても、意味がなくなる。
これは最悪だ。
そんな政治をもたらしたA級戦犯は小泉純一郎元首相であり、その小泉純一郎が後を継がせた安倍晋三現首相だ。
ここまでは誰もがわかる。
しかし、私は、いわゆる護憲政党もまた責任があると考えている。
すなわち、日米安保を容認して自民党と連立政権を組んだ社会党はもとより、日米安保を党是として掲げながら、政権欲しさに棚上げして野党共闘を優先する日本共産党もまた、日本を対米従属から抜け出せなくしているのだ。
もはや日米安保に反対する者は、共産党よりも左翼になる。
日本が対米従属から逃れるのは夢のまた夢になりつつある(了)
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