きょう5月24日の毎日新聞が衝撃的な世論調査結果を発表した。
それによれば安倍政権の支持率が27%に急落し、不支持率が64%に跳ね上がったという。
おそらく、これに続く他のメディアの世論調査も同様の数字になるだろう。
明らかに国民は安倍政権に代る政権を求めているということだ。
普通なら、自民党が安倍首相を引きずり下ろしてあらたな体制で出直すところだ。
普通なら野党が即座に解散・総選挙に追い込むところだ。
そしてこれまでのメディアなら、率先してそのいずれかを主導するところだ。
ところが、そのいずれも起こりそうもない。
あるのは安倍批判だけだ。
これほど国民にとって不毛で不幸な事はない。
この期に及んでも、国民を救う政治が出て来ないのだ。
これを要するに、戦後の政治が根本的に間違っていたということだ。
どこが間違っていたのか。
やはり、米国の占領下で上から民主化された矛盾を、戦後の政治が、75年経っても、ついに克服できないままきょうに至った事が間違っていたのだ。
いま我々が直面している問題は、国民が、国民の為の政治を実現してくれる政党、政治家を見つけられるかどうかだ。
これを要するに、日本という国が、歴史上はじめて民主革命できるかどうかだ。
どうすればそれができるのか。
それは、革命につきものの暴力や階級闘争とは無縁のやり方で行う、日本しか出来ない革命だ。
具体的には、一般国民より能力とこころざしのある者たち(つまり一般国民が、彼ら、彼女ら、だったら政治を任せてもいいと思う者たち)が、自分のためではなく国民の為に本気で政治をする(国民の税金を私物化しない証として、一般国民の平均収入以上の収入や特権を求めない)、そういう人たちが政治家になれるシステムをつくることだ。
そしてその時に、彼らを結束させる(つなぎとめる)不可欠な政治哲学こそ、平和憲法の精神である。
すなわち、外にあっては軍事覇権大国のいずれにもつかず、大多数の国家が願う平和共存の先頭に立つ精神であり、内にあっては弱者の側に立つ政治だ。
これこそが、平成天皇の、あのお言葉に呼応する精神なのだ。
明治天皇を一握りの政治家たちがつくった万世一系の天皇制を否定し、国民自らがつくる象徴天皇制を民主国家に両立させる。
米国から押しつけられた民主主義を拒否するのではなく、それを逆手にとってより良い民主主義につくり変えるのだ。
その民主体制こそ日本が世界に誇れる政治体制である。
はたして、それを言い出し、実現しようとする人物が出てくるだろうか(了)
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