5月1日、マケナニーという名の大統領報道官が、4月の就任後初めて記者会見を開いたらしい。
CNNでそれを見て、かつての浜崎あゆみにどこか似ているなと思ったがそれが本旨ではない。
トランプ大統領の報道官の記者会見について振り返ってみたい。
大統領報道官の記者会見は1年2か月ぶりだという。
そう言われてはじめて気づいた。
ホワイトハウス報道官の記者会見がとりやめになってもうそんなに年月が経っていたのだ。
最近やたらにトランプ大統領の記者会見が行われると思ったらコロナ危機だからではなかったのだ。
トランプ大統領自身がホワイトハウス報道官の仕事を兼ねていたのだ。
やたらにトランプ大統領の記者会見が目立ったのは、記者会見を開くのはトランプ大統領しかいなかったからだったのだ。
なぜ大統領報道官はそんなに長い間不在のままだったのか。
それを振り返れば、あらためてトランプ大統領の報道官を務めることの難しさがわかる。
初代大統領報道官はトランプ政権が発足した2017年1月20日に就任したスパイサー報道官だった。
過去4人の報道官で唯一の男性だ。
そのスパイサー報道官は人事をめぐる不満からわずか半年で辞任し、2017年7月21日にサンダース副報道官が昇格した。
トランプ大統領の報道官と言えばこの女性だという記憶がよみがえるほど、比較的長く報道官をつとめた。
ハリウッド女優で、マイケルダグラスの妻であるキャサリン・ゼタ・ジョーンズを少し太らせたような女性だったといえば褒めすぎかもしれないが、そういう報道官だった。
このサンダース報道官は、トランプ大統領に忠実な故に、マスコミ批判を繰り返し、そのうち記者会見の頻度が激減し、最後は嫌気がさしたと見えて辞任した。
その後に大統領報道官になったのがメラニア夫人の報道官を務めていたグリシャム報道官だった。
しかしグリシャム報道官は一度も記者会見を開くことなく、今度のマケナニー報道官に引きつぐことになった。
400日ぶり(1年2か月ぶり)の記者会見だという理由がそこにある。
笑ってしまったのは、大統領報道官の記者会見が400日ぶりに復活した理由が、あの「消毒薬を体に注入してはどうか」失言だったと報じられているところだ。
大統領選が本格化していく中で、もはやこれ以上の失言は許されないというわけだ。
あと半年の重責を、浜崎あゆみ、いや、マケナニー報道官は任されたということだ。
しかし、みずから記者会見から逃げても、トランプ大統領の失言はツイッターがあるから止まらない。
マケナニー報道官はその尻拭いに終始させられるだろう。
マケナニー報道官の健闘を祈るばかりである。
因みに日本で言えば安倍首相の報道官を務めているのはさしずめ菅官房長官だ。
安倍首相の尻拭いをよくも7年半も務められたものだ。
トランプ大統領報道官の苦労を見ればそういう気にさせられる。
それも、そろそろ終わりに近づきつつあるけれど(了)
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