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コロナ危機で露呈した国会議員という特権階級

 きょうの一部の新聞が書いている。

 きのう4月10日、衆院議員会館内のスポーツジム「国会健康センター」を当分閉鎖すると高木衆院議運委員長が国会内で記者団に明らかにしたと。

 街のスポーツジムが緊急事態宣言で制約を受けている中で、国会議員だけが優遇されるわけにはいかないと国会議員の中から批判が上がっていたからだと。

 この小さな記事で明るみになったことは、閉鎖が遅れたことだけではない。

 議員会館内に、国会議員が優先的に使えるスポーツジムがつくられていたという特権の存在だ。

 そういえば、かなり前の事であるが、議員会館内に保育所がつくられているという事が報道された事があった。

 ちょうどその時は、巷では保育所が足らない事が大問題になっていた時だ。

 「保育園落ちた、日本死ね」などという過激な言葉が飛び交い、それが野党の政府批判の合言葉になっていた時だ。

 しかし、国会議員用の保育所がなくなったと言う話は聞かない。

 与党も野党も国会議員は特権を失いたくないからだ。

 しかもである。

 そんな国会議員に寄生して、国会議員の特権を利用する秘書や政治活動に熱心な一般国民がいる。

 国会議員の名を借りれば自由に議員会館に出入りできるのだ。

 会議室、集会所も使い放題だ。

 議員会館の中に入るたびに私は矛盾を感じるのだ。

 そして一般国民は決してこんな現実を知らない。

 そんな国会議員の特権の最大のものが国会議員の報酬である。

 コロナ危機でこれだけ国民が経済的に困窮に追い込まれているというのに、みずから給与を削減するという声はただのひとりも国会議員から出て来ない。

 しかもコロナ危機で国会議員の仕事はほとんど休業状態であるのにである。

 コロナ危機がはからずも明かしてくれたこと。

 それは、役に立たないのに特権を享受しているこの国の国会議員の実態だ。

 皆が国会議員になりたがるはずである。

 国会議員の質が低下するはずである(了)

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