森喜朗元首相は正直な人だ。
すべてをばらしてくれた。
きょう4月3日の朝日新聞で、あの東京五輪1年延期の決定の直前に行われた自分と安倍首相と会談の中身をばらしてくれた。
極めつけは安倍首相が語った次の言葉だ。
いわゆる、「安倍首相は賭けに出た」と森喜朗がかつて語った、その真意である。
森氏は、安倍首相が1年延期というから、「2年にしておいた方がいいのではないですか」と聞いた。
森氏の頭の中には、その時までにコロナ危機が収まるかどうか心配だったからだ。
そして、森氏の頭には21年9月の総裁選直前の東京五輪になるから心配だったのだ。
ここまでは、これまでの報道で報じられた森氏の発言だ。
ところが、きょうの朝日のインタビュー記事で、はじめて森氏は次のような安倍首相の肉声を暴露したのだ。
ワクチンの開発はできる、日本の技術は落ちていない、大丈夫だ。政治日程のことなどあまり気にしないでくれ、これでいいんだ、1年でいいんだ、
そう安倍首相は明快に森首相に言ったというのだ。
この言葉を聞いて、森氏は、「安倍首相は2021年に賭けたんだよ」と思ったのだ。
安倍首相はワクチンといったらしいが、それは必ずしもワクチンに限らないだろう。
安倍首相にはワクチンでも特効薬でもなんでもいいのだ。
ワクチンに打ち勝つ処方箋が見つかればコロナ騒ぎは終わる。
要するに安倍首相は、コロナ危機を終わらせる方法が1年以内に見つかる、その技術は必ずある、と考えたのだ。
もちろん、確たる根拠はない。
だから「賭け」なのだ。
しかし、賭けに負けてもいい、負けて任期の終了が早まってもいい。
そう安倍首相は覚悟したのだ。
それが、1年延期しか選択肢はないと決めた背景なのだ。
自分の運気は自分で試す。
そう覚悟したのだ。
覚悟した時点で人間は強くなれる。
数ある治療薬候補の中で、アビガンが最有力治療薬として急浮上している。
そして、きのうのワシントン発共同が決定的に重要なニュースを流した。
米国の政治サイト「ポリティコ」が3月31日に報じたと。
日本で開発されたインフルエンザ薬「アビガン」を米国の感染者に投与できるよう、米政権幹部らが食品医薬品局(FDA)に迫っているが、その背景には安倍首相がトランプ大統領に薦めたからだと。
トランプ大統領にとっても治療薬は喉から手が出るほど必要だ。
日本ではむつかしいアビガン投与が米国で行われ、効果を発揮し、そしてトランプ大統領のおかげで安倍首相は賭けに勝つ。
そして森喜朗氏も自らの1年延命の賭けに勝って2021年夏の東京五輪を見ることができる。
それを示唆するきょう4月3日の朝日新聞の森喜朗氏のインタビュー記事である(了)
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