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不毛に終わる事が目に見えているきょうの中東情勢国会審議

 きょう1月17日、衆参両院で安倍首相の中東訪問に関する質疑が行われるという。

 すなわち、米国とイランの危機が高まる中で自衛隊艦船の中東派遣を強行した事の是非について集中質疑が行われるのだ。

 しかし、不毛に終わる事は目に見えている。

 そもそも野党には外交に強い議員が不在だ。

 ましてや中東情勢に詳しい議員は皆無だ。

 その一方で安倍政権の外交は対米従属のほかに何もない。

 ましてや中東外交に至っては米国とその後ろに隠れるイスラエルの命令のままだ。

 外交不在の野党と、これまた対米従属外交しかない外交不在の安倍政権が、いくら議論しても、不毛なことは目に見えている。

 おまけに、ただでさえ何事も隠す安倍政権のことだ。

 最後は「外交交渉の手の内を見せることはできない」という逃げ口上を使って、開き直る。

 そして野党は追及の役目を果たしたと引き下がる。

 そんな八百長芝居が目に浮かぶようだ。

 そもそも、こんな重要な質疑を、わずか一日でどうして出来るというのか。

 きょうは金曜日だ。

 あすから休日に入る。

 週明けから国会が始まり、令和二年の政局が本格的に動き出す。

 その前のセレモニーなのだ。

 どうせ不毛な国会質疑なら、野党が追及すべきは唯一つだ。

 それは、あのイラン戦争の本格的な検証を求めることだ。

 16年前、ブッシュのイラク攻撃を正しいと言って世界に先駆けて支持した日本の外交は正しかったのか。

 その検証を、いまこそ安倍政権は行うべきだと迫るのだ。

 なぜなら、いまの中東の混乱の元凶は、すべてあの米国の攻撃から始まったからだ。

 あの時のイラク攻撃と同じように、差し迫った危機があるから先制攻撃をし、危機がなかった事がばれたら、そんなことはどうでもいいと開き直る。

 今度の米国のピンポイントのスレイマニ殺害は、あの時のイラクに対する先制攻撃と同じだ。

 すべてはイスラエルの安全保障のために周到に仕掛けられた戦争だ。

 イスラエルに敵対する国はすべて体制崩壊させる。

 その為には、どんなに犠牲者が出てもかまわない。

 その後にどんな混乱が起きてもおかまいなしだ。

 いや、混乱したほうが好都合なのだ。

 敵は、混乱させ、弱体化させたままにするにかぎる。

 そんな米国やイスラエルの戦争に加担する日本であっていいのか。

 繰り返して野党に求める。

 きょうの国会で野党が安倍首相に迫る質問はただひとつ。

 あのイラク攻撃を支持した日本政府は正しかったのか。

 いまこそ政府は政権のすべてをかけてその検証を行うべきだと迫り、その事を安倍首相に約束させることだ。

 それが出来ればきょうの質疑も意味がある(了)

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