米国がイランを先制攻撃したと言うのに、そしてイランが報復攻撃を宣言したというのに、米国とイランの仲介役を吹聴している安倍首相の声が聞こえてこないのは、どう考えてもおかしい。
そう思っていたら、きょうの報道で知った。
きのう4日、安倍首相はゴルフ場で中東情勢の受け止めを記者団に聞かれ、こう答えたという。
今月、諸般の情勢が許せば、中東を訪問する準備を進めたいと。
これには笑ってしまった。
そういえば、安倍首相は国会が始まる前にサウジアラビアなど中東を外遊する事になっていた。
この期に及んでまだ意味のない中東外遊に未練を持っているのだ。
聞くほうも聞くほうなら、答えるほうも答えるほうだ。
なぜ安倍首相は、記者団に対し、そんな重要な質問はゴルフ場でお答えすべきではない、と切り返さなかったのか。
そして、そのプレー後に官邸に戻って緊急閣議と国家安全保障会議を開き、堂々と記者会見を行わなかったのか。
その記者会見で、自衛艦船の中東派遣延期と、サウジ外遊に変えて急きょ米国とイランを訪問する事を発表しなかったのか。
正月休暇中ぐらいはいくらゴルフをやっても構わない。
問題はその後の対応だ。
どうせ何も出来ないのはわかっている。
しかし、やった振りをするのが安倍首相のお得意芸だったはずだ。
なぜ米・イラン仲介外交のパフォーマンスをしなかったのか。
ついでにいえば、その記者会見で、ゴーンの逃亡を日本は決して許さないと、ゴーンの日本批判の記者会見の前に先制パンチをかませばパフォーマンスはパーフェクトだ。
なぜ安倍首相はそれをやらないのか。
そうすれば、中東の事など何もわからない世論は、安倍首相もよくやっているとなる。
もはや安倍首相も官邸官僚も、そんな智恵さえ思いつかないほどやる気がなくなってしまったのか。
正月休み明けの安倍首相の言動に私は注目している(了)
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