新党憲法9条

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日米貿易協定をあっさり通した野党の無策と非力

 私が日米貿易協定について書くのはこれで最後にしたい。

 あまりにもむなしいからだ。

 あまりにも書き甲斐がないからだ。

 きょうの各紙が小さく報じた。

 衆院外務委員会は15日、日米貿易協定の承認案を、自民、公明などの賛成多数で可決したと。

 19日に衆院本会議で可決され、議論が深まらないまま協定が発効する公算が大きくなったと。

 何もかも予想通りだ。

 それにしても、ここまで対米従属的な条約を、ここまで無抵抗に承認した野党は、まともに外交をする気があるのだろうか。

 「大事な資料が出て来ない中で、これ以上審議を続けるのは無理だ」

 これは野党共同会派の岡田克也氏が、ほかの野党委員ととともに退席した時の言葉だと言う。

 安倍政権が密約を明かさないのはわかりきったことだ。

 密約は、日米安保条約だけで十分だと言って、野党をあげて、安倍内閣に総辞職を迫ってもらいたかった。

 そう言えば、ここまで日韓関係を悪化させた安倍政権の歴史認識の誤りについても、米国と一緒になって中国の脅威を煽りながら習近平国家主席の国賓来日に固執する安倍首相の支離滅裂ぶりについても、そして何よりも金正恩委員長との無条件首脳会談の頓挫について、野党は今度の国会で何一つ追及せず、かつそれに代わる外交を提示できないままだ。

 まるで一緒になって対米従属に走り、韓国、中国、北朝鮮を敵視している。

 その一方で「桜を見る会」の追及は、あまりにも熱心だ。

 それで、安倍政権を解散・総選挙に追い込めるのならいい。

 しかし、その気配はまるでない。

 「桜を見る会」の熱心な追及は、無策を隠すためのパフォーマンスではないのか。

 そう思えてならない(了)

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