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「臨時国会 論戦ヤマ場」とは笑わせる

 連休が終わって国会が再開される。

 それを報じる今日の各紙は、いよいよ論戦がヤマ場に差しかかると書いている。

 なにがヤマ場だ。

 国会はまだ予算委員会が、衆参あわせてたった4日間しか開かれていいない。

 それでヤマ場とはなんだ。

 あいつぐ閣僚辞任について野党が手ぐすね引いて安倍首相の任命責任を追及するからだという。

 大学入試共通テストへの英語民間検定試験の導入見送りで、野党が萩生田文科大臣の辞任を迫るからだという。

 いいだろう。

 徹底的にやればいい。

 しかし、それは論戦ではない。

 政局だ。

 もし休み明けの政局で安倍首相を総辞職に追い込めなければ、国会は空転し、日米貿易協定はこれ以上の論争なく強行採択されて国会は終わる。

 なぜなら、安倍首相はトランプ大統領に、日米貿易協定は来年1月1日に発効できるよう今度の国会で承認しますと約束しているからだ。

 論戦がヤマ場になるのではない。

 政局がヤマ場を迎えるのだ。

 今度の国会でははじめから論戦など存在しないのだ。

 あるのは政局だけである。

 そして、いまの野党にまともな論戦をする余裕はない。

 どうやったら野党共闘できるか、どうしたら一つにまとまれるか、そればかりだ。

 そんな野党にどうして安倍首相の総辞職に追い込めるというのか。

 安倍政権を解散・総選挙に追い込む気もなければ、その力もない。

 だから安倍首相は日米貿易協定を強行採決して今度の臨時国会は終わる。

 そんな政局の中で、野党はどう安倍首相に抵抗したか、それを国民に見せるパフォーナンスをするだけだ。

 ヤマ場を迎えるのは、論戦ではなく、見え透いた政局である。

 それを知っていながら論戦がヤマ場だとメディアは騒ぐ。

 政治家たちが八百長ならそれを報じる政治記者たちも八百長だ。

 国民不在の国会であり、国会報道であるということである。

 実にくだらない、いまの政治である(了)

 

 

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