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金正恩の核を認めざるを得なくなったトランプ

 きのう10月2日の朝7時のNHKニュースが北朝鮮があらたな飛翔体を発射したと報じた。

 北朝鮮は米朝協議を5日後に行うと発表したばかりだ。

 それなのに、それをぶち壊すようなタイミングで飛翔体を発射した事に、私は心底驚いた。

 私は金正恩の意図を図りかねて直ちにコメントをすることを控えた。

 それから一夜明け、各紙の報道を読み比べ、私は合点がいった。

 これは金正恩のトランプに対する究極の瀬戸際外交である。

 安倍首相も二階幹事長もそして野党も、そしてメディアも、こぞって日本に対する大変な挑発であり脅威だと騒いでいる。

 しかし、そうではない。

 金正恩の相手は、これまでも、そしていまも、一貫してトランプなのだ。

 繰り返し行って来た数々の飛翔体の発射は、トランプに対するメッセージなのだ。

 飛翔体をくり返すたびにその能力は高度化している。

 今回の飛翔体は潜水艦発射の弾道ミサイルだと報じられ、もはや短距離ミサイルの域を超えたと見られている。

 そして、たったいま、この記事を書いているちょうどその時、NHKの早朝ニュース(午前6時半過ぎ)が報じた。

 北朝鮮国営放送が、飛翔体は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)であったと発表したと。

 そしてこれは自国の防衛力強化が目的であると。

 間違いなくトランプに対するメッセージだ。

 北朝鮮の核はもはや非核化出来ないほど進んでいる、これからもそれを証明していく、ということだ。

 しかし、それは決して米国に敵対するものではないと言っているのだ。

 いうまでもなく、軍事的脅威は、能力と意思の二つがそろった時にはじめて本当の脅威となる。

 金正恩はトランプに対して、北朝鮮を脅しで非核化させようとしても無駄だと言ってるのだ。

 しかし、北朝鮮はどんなに核兵器を開発しても、決して米国に敵対しないと言っているのだ。

 いつもならすぐにつぶやくトランプがはめずらしく沈黙を守っている。

 このメッセージにどう答えようとめずらしく考えているのだ。

 はたして第一声はどいうものになるのだろう。

 私の結論はトランプは北朝鮮との協議を予定通り再開する。

 そして、協議では、検証可能で後戻りのできない完全非核化にこだわることなく、北朝鮮の非核化(核の凍結)と引き換えに経済制裁を解除し、最終的には北朝鮮の経済開発に協力する方向に舵を切る。

 トランプの選択はそれしかないのだ。

 なぜなら、協議に応じなければ北朝鮮は核開発を更に進める。

 そしてそんな北朝鮮を完全非核化させるには、北朝鮮に対する軍事行動しか選択肢はなくなる。

 まさしくボルトンの主張して来た通りになる。

 トランプにとって、首を切ったボルトンに屈服する選択肢は100%ない。

 トランプは金正恩の核を認めるしかない。認めて共存するしかないのである(了)

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