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避けて通れない「拝謁記」の一般公開と国民の手による検証

 きょう8月21日の朝日が昭和天皇の「拝謁記」について社説で書いた。

 「その『おことば』が実現していたら、先の大戦を巡る天皇の責任論や国民の意識、そして近隣諸国との関係も違うものになっていたかもしれない」と。

 「貴重な記録を社会で共有し、他の史料とも照合することで、歴史の真実に迫り、明日に生かす。その営みが欠かせない」と。

 まさしく私が最初に指摘したとおりだ。

 NHKが拝謁記を報道して数日経つが、ここまではっきりと社説で問題提起したのは朝日だけだ。

 しかし、少なくとも朝日は書いた。

 もはやこのままやり過ごす事は許されなくなった。

 NHKは、一日も早くその全文をメディアに公表し、NHKが独占して来たその解説を、一般国民にも出来るようにすべきだ。

 遺族が公開に反対する理由はどこにもないはずだ。

 そのためには、真っ先に政治が動かなくてはいけない。

 特に共産党や社民党はただちに全文を入手し、党を挙げて検証し、その解説を国民に示して見せるのだ。

 そして関心のある国民は、みずからが誰にも負けない歴史家だという自負を持って、第一級の解説をして見せるのだ。

 優秀な私家歴史家があまた存在する日本だ。

 出来ないはずはない。

 そうすれば、いまの日本が直面している内外の問題のほとんどが、目から鱗が落ちるように解決していくことだろう。

 なによりも、安倍政権の失政の数々を追及することが出来る。

 これほど大きな国民的事業であるというのに、もし、何も起こらないようでは、明らかに異常だ。

 私は、野党の動向に注目している(了)

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