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安倍首相のG20パフォーマンスをぶっ壊した米朝電撃首脳会談

 トランプ大統領と安倍首相の関係は本当に良好な関係なのか。

 今度のG20前後におけるトランプ大統領の言動を見てつくづくそう思う。

 なにしろ、訪日直前に「日米安保は米国にとって不平等だから破棄すべきだ」とトランプ大統領は言った。

 この発言ほど安倍首相を狼狽させ、苦境に追い込んだ発言はない。

 そして、G20直後の電撃的米朝首脳会談である。

 きょうの各紙はそのことで持ち切りだ。

 ただでさえ成果のないG20だったが、この電撃米朝首脳会談で、G20が行われたことなど、あっという間に人々の記憶から消えた。

 せっかく安倍首相は参院選の票稼ぎにしようと思ったのにである。

 無理もない。

 G20と違って、今度の電撃米朝首脳会談は、関係国のすべてを喜ばせる一大外交イベントだったからだ。

 南北軍事境界線をまたいで北朝鮮側に入るトランプ大統領と、それをうながした金正恩委員長は、これを歓迎した。

 なにしろ、二人は、安倍首相も真っ青なほどのパフォーマンス外交の主役だからだ。

 そして、最近すっかり元気のなかった韓国の文大統領も、橋渡し役を演じる振りが出来たから大歓迎だ。

 中国の習近平に至っては、自分が訪朝して金正恩委員長を説得したから米朝首脳会談が実現したと言わんばかりだ。

 もちろん、金正恩委員長を呼びつけて遅ればせながら首脳会談を行ったプーチン大統領も、北朝鮮の後ろ盾は自分だとアピールできる。

 要するに今度の米朝首脳会談を皆が歓迎している。

 そんな中で、拉致問題にこだわる安倍首相一人が蚊帳の外だ。

 そして、その安倍首相も、次は金正恩委員長との無条件首脳会談で拉致問題を解決できると、今度の米朝首脳会談を歓迎するしかない。

 皆を歓迎させる米朝首脳会談をG20直後に行って、G20の議長だった安倍首相のパフォーマンス外交を消し去ってしまったトランプ大統領は、本当に安倍首相の朋友なのか。

 トランプ大統領と金正恩委員長との関係の方が、トランプ大統領と安倍首相の関係よりはるかに良好に見えるから不思議である(了)

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