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山谷えり子氏に語った事が本音なら、日朝首脳会談は幻に終わる

 その後も、安倍首相の、「前提条件なし日朝首脳会談」について、様々な憶測がメディアを賑わせている。

 果たしてどう展開していくのだろう。

 私はこの安倍発言が7日早朝のNHKニュースで流された直後に、5月7日のメルマガ第343号「驚天動地の安倍首相の日米電話首脳会談直後の記者会見」で、安倍首相をこれ以上ない強さでほめ殺した。

 もし安倍首相の言葉が本物なら今度こそ歴史に名を残す首相になれると。

 北朝鮮の非核化にとどまらず朝鮮半島の非核化を目指し、過去を清算して北朝鮮との国交正常化を実現し、同時に拉致問題を一括解決できれば、今度こそ歴史に名を残す首相になれると。

 安倍・トランプ関係の強いきずなは、小泉・ブッシュ関係の良好さをはるかに超えるものになると。

 そうべた褒めして、安倍首相にその気にさせようとした。

 果たして安倍首相は英断を下せるのか。

 もちろん、下すべき英断はひとつではない。

 多くの英断をすべて下さなければいけない。

 そしてその英断の中で最も重大で困難な英断は、どのような形で拉致問題を解決するかと言う事である。

 この決断なくしては、ほかのどの決断を下しても無意味であり、ほかのどの決断をすべて下しても、この決断が下せなければすべてが無駄になる。
 
 いくら日朝首脳会談を実現しても、拉致問題を解決出来なければ、何のための日朝首脳会談だったかということになり、成功どころか大失敗になる。

 その時点で総辞職に追い込まれる。

 解散・総選挙の勝利など吹っ飛んでしまうのだ。

 はたして、安倍首相は、この拉致問題についてどのような解決策をもって金正恩委員長と会談し、合意するつもりだろう。

 これこそが私の最大の関心事であったが、きょう9月10日の東京新聞の一段の記事を見て驚いた。

 安倍首相は、のう、5月9日、官邸を訪れた山谷えり子拉致問題対策本部長にこう強調したというのだ。

 その発言を、よりによって山谷えり子氏に記者団の前でしゃべらせたのだ。

 これが二人三脚の芝居ならまだわかる。

 つまり直前まで強硬姿勢を貫き通して世論を欺き、一括合意を成し遂げた後でその是非を国民に問うために解散・総選挙を行うというシナリオだ。

 しかし、もし本気でそう考えているなら、日朝首脳会談の成功はおろか、日朝首脳会談の開催すらありえないことになる。

 幻の、「無条件での日朝首脳会談」で終わる。

 はたして安倍首相は英断できるのか。

 その詮索はもはやこの期に及んでは不必要だ。

 いずれ近いうちに明らかになる(了)

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