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米中関係の行方に左右される安倍首相の対中二枚舌外交 

 安倍首相のダブルスタンダード外交もここまでくればお見事だ。

 そう思わせる安倍首相の対中国外交の無節操、無定見ぶりだ。

 欧州を訪問中の安倍首相は至る所で習近平主席の推し進める一帯一路に水をかけまくっている。

 その一方で経済界を引き連れて二階幹事長を訪中させ、一帯一路に協力すると中国に伝えている。

 安全保障についてはもっと矛盾している。

 2プラス2で日米安保5条の適用をはじめて明示的に確認し、米と一緒になって中国と戦争も辞さずと公言しておきながら、中国との軍事交流を深めようとしている。

 それにしても習近平主席の安倍首相に対する好意的対応は、一昔前なら考えられない事だ。

 海上自衛隊の艦船が旭日旗を掲げても黙って受け入るほどだ。

 訪中した二階幹事長に対して、G20出席のための訪日を約束した。

 果たしてこのまま日中関係は改善していくのか。

 そうであれば結構な事だ。

 安倍外交は大したものだということになる。

 しかし、私はこのままどんどんと改善していくとは思わない。

 安倍首相は成果よりパフォーマンス優先だが習近平主席は実利主義だ。

 いたずらに日中関係を悪化させる必要は今の習近平主席にはない。

 実害がなければ、関係改善の振りをすることぐらいたやすいことだ。

 しかし、少しでも実害が出て来れば態度は一変するだろう。

 そのカギを握るのはトランプ大統領の米国だ。

 もし米中対立が激しくなれば安倍首相はトランプ側につくしかない。

 その時は日本は的になる。

 だから、パフォーマンス優先の安倍首相にとっては、米中関係のこれ以上の悪化は避けたいはずだ。

 その一方で、もし米中関係が改善し、米中が蜜月になれば、安倍首相の出番はなくなる。

 トランプ大統領も習近平主席も、日本はどうでも良くなるからだ。

 これを要するに、安倍首相の対中外交は、米中関係によって振り回されるのだ。

 外交戦略のないパフォーマンス外交の限界である。

 国民はだませても世界はだませない(了)

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