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在スペイン北朝鮮大使館襲撃を批判した北朝鮮の逆襲 

 米朝首脳会談が不調に終わってからのメディアの北朝鮮たたきは目に余るものがある。

 そしてその北朝鮮批判に対して北朝鮮は反論を抑制しているかのようだ。

 これを見て北朝鮮が追い込まれたという意見がメディアを賑わせている。

 さもなければ意図的な北朝鮮たたきだ。

 追い込まれているのは米国の方だ。

 私はそう繰り返し書いて来た。

 なぜか。

 これも私が繰り返し書いて来た事だが、その最大の理由は、たとえこのまま米朝協議が進まないとしても、米国が北朝鮮を武力攻撃して非核化を実現する選択はないからだ。

 その選択があったなら、トランプは米朝首相会談などする必要はなかった。

 北朝鮮との核戦争に踏み切れなかったからこそ米朝首脳会談に応じたのだ。

 いまさら攻撃出来るはずはない。

 そして、早晩交渉を再開せざるを得ないのだ。

 なぜなら、このまま放置すると、北朝鮮は核開発を更に進め、核保有国が既成事実化するからだ。

 その一方で、北朝鮮にもトランプに期待をつなぐしかない事情がある。

 経済発展優先に舵を切った北朝鮮は、もはやこれまでの北朝鮮に戻れない。

 制裁解除を実現し、その後に国際社会の支援を得た経済開発に進むしかないのだ。

 だからこそ、これまで敵視する日本と米国のネオコンだけを厳しく批判する一方で、決してトランプの米国を批判しなかった。

 ところが、その北朝鮮がついに米国の在スペイン大使館襲撃について批判した。

 国際的に決して許されない重大なテロだと。

 名指しこそしなかったが米国政府が北朝鮮の反体制派と共謀して行った北朝鮮に対する敵対行為だと言わんばかりだ。

 そして返す刀でスペイン政府に対し、徹底的な捜査を求めた。

 これは北朝鮮が首脳会談後に初めて見せた、痛烈な米国批判であり逆襲である。

 米国関係者はかかわりを決して認めないだろうが、CIAかFBIがかかわった事は間違いないだろう。

 金正恩委員長の代理として首脳会談を担当した北朝鮮の元スペイン大使に関する情報が不足していたから、その情報が米国は得ようとしたなどと伝えられている。

 この事件が起きたのは、ハノイの米朝首脳会談が行われていた時と一致する。

 北朝鮮にとって、これ以上ない米国の裏切り行為だ。

 そして、これこそが、米国がこれまで繰り返して行って来た主権侵害の、国家的犯罪なのだ。

 いくら北朝鮮の非難されても米国は抗弁のしようがないだろう。

 果たしてトランプはこの襲撃を命じたのか。

 もし知らされていなかったとすれば、トランプはいまごろ当惑しているだろう。

 激怒しているかもしれない。

 「大使館襲撃はテロ行為だ」と公式に批判した北朝鮮は、最強の反撃をした。

 米国は北朝鮮との交渉再開に進むしかない(了)

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