新元号が明日発表される。
天皇が退位され皇太子が即位されるのはまだ一カ月先だが、新元号が発表されたとたん、事実上の平成の終わりだ。
その平成の終わりを明日に控え、朝日新聞が歴史的な大スクープを一面トップで掲載した。
すなわち、朝日の記者が米海兵隊から入手した1992年から2017年までの部隊年報(コマンドクロノロジー)によれば、米海兵隊の中核を担う部隊の活動は、ほとんどの年で一年のうち半分以上が海外で活動していた事が明らかになったというのだ。
これまでも、沖縄の米海兵隊は、沖縄を守るためのものではなく、米国の軍事戦略の為に沖縄を基地にしているということが、たびたび指摘されて来た。
そう証言する米軍関係者も一人や二人ではない。
この報告書は、それらを動かしがたい事実だと証明したのだ。
そして、それは、海兵隊に限らない。
在日米軍そのものが、日本を守るためではなく、米軍の軍事作戦のための基地として日本全土を支配しているのだ。
この動かぬ証拠をつきつけられた森本敏元防衛相の答えがふるっている。
防衛相だった2012年に沖縄の海兵隊について、「軍事的には沖縄でなくてもいいが、政治的に考えると沖縄が最適だ」と本音を漏らした人物だ。
その森本氏が、朝日の記者に迫られてこう開き直っている。
中国が海洋に進出してくる状況が多くなり、在沖縄海兵隊の抑止力の意義が増している。沖縄の戦略的な役割は大きくなっている。海兵隊が沖縄に駐留する意義はむしろ大きくなっていると。
緊迫した任務が続く場合は、沖縄を離れた任務の時間が長くなるのは当然だ、と。
ついに中国との戦争を口にした。
ついに、米軍の基地化を公然と認めた。
もはや、日米安保体制の是非をめぐる国民的論争は待ったなしだ。
そのためには政治が安保問題をこの国の最大の政治問題にして、国民の前でその是非を論争するしかない。
そうでなければ、新しい時代は日米安保が当たり前の時代になってしまう。
野党の存在意義はなくなってしまう。
やはり野党共闘の一丁目一番地は安保法制の廃止である(了)
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