きょう3月19日の産経新聞に、的場順三元内閣官房副長官の証言が掲載されていた(一面 「改元に思う」)
的場氏は内閣官房内政審議室長として平成元号の制定準備を担当した元大蔵(財務)官僚だ。
当時私はおなじく内閣官房の安全保障室という部署に課長職として外務省から出向していて、的場氏を良く知っている。
ハッタリやウソを言う人ではない。
その的場氏が当時の総理大臣であった竹下登氏が、平成の元号は小渕官房長官ではなくて自分が発表したかったと、こぼしたという驚くべきエピソードを披露している。
すなわち当時のやり取りを的場氏は次のように書いている。
「当時は官房長官が新元号を発表するのは自然でした。首相が官邸で記者会見をするのは就任と退任のときぐらいだったからです。(だから)会見で『平成』の額縁を掲げた小渕恵三官房長官は、その後、『平成おじさん』と呼ばれ人気者になった。
その頃だったかな、竹下登首相(当時)は私に、『的場君、元号は内閣が決めるのだから昭和は島根県の大先輩の若槻礼次郎先生が首相の時にお決めになった。平成は不肖、島根の代議士、竹下登だよな』とおっしゃった。慌てて私が『首相の記者会見まで仕切る権限は与えてもらっていませんでしたが、やはり首相にお願いすべきでしたか』と聞いたら、『ん、だわなあ』と(笑い)・・・」
自分を表に出さず、「司(つかさ)、司(つかさ)」だといって官僚たちの判断を尊重した竹下登元総理ですら、新元号をみずから発表したかったのだ。
歴代総理の中でも突出している目立ちたがり屋の安倍首相が、新元号をみずから発表しない事などあり得ない。
安倍首相は新元号を自ら発表して歴史に名を残すつもりだ。
あの顔が、新元号が続く限り、新元号おじさんとして出てくる。
4選以上の悪夢である(了)
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