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ゴーン追放劇の舞台裏をすっぱ抜いた朝日の調査報道

 きのう2月21日の朝日が一面トップでゴーン追放劇の衝撃的な舞台裏をすっぱ抜いた。

 その要旨はこうだ。

 すなわちルノーの筆頭株主である仏政府はかねてよりルノーを通じ日産の経営に介入しようと前のめりだったと。

 その仏政府の攻勢の盾となって日産の自主性を保とうとした者こそ他ならぬゴーンだったと。

 ところが、そのゴーンが昨年4月の日産の取締役会で態度を一変させ、ルノーと日産の経営統合を言い出したと。

 ゴーンが仏政府の要求を呑んで「寝返った」と危機感を抱いた日産幹部は弁護士と組んでゴーン「追放」の脚本を練り始めたと。

 そのタイミングはおりしも日本に司法取引が導入された時と重なると。

 東京地検特捜部がゴーンを電撃的に逮捕したのはそれから半年後の昨年の11月19日だったと。

 以上がきのうの朝日の一面トップの記事の要旨だ。

 これで安倍政権はゴーン事件から逃げられなくなった。

 ゴーン逮捕劇の一部始終は安倍首相の耳に入っていたはずだ。

 日産が企業の主導権を取りもどす事は、安倍首相にとっても歓迎すべきことだ。

 ゴーン逮捕を安倍首相は黙認したのだ。

 ゴーン事件は、ゴーン追放という序幕が終わり、日産とルノーの主導権争いという本幕に舞台は移った。

 日産・ルノーの交渉の背後には仏政府が控えている。

 ならば安倍首相は、「企業間の話し合いは企業に任せる(世耕経産相)」などと平静を装うのではなく、仏政府と交渉して日産とルノーのウィンウィン関係実現を目指すべきだ。

 さもなければ今度はゴーンに逆襲される番になる。

 釈放されたゴーンは、自分は日本の国策捜査の犠牲になった、と騒ぎ立てるだろう。

 そうなれば累は安倍首相にも及ぶことになる。

 そうさせないためにも、安倍首相はマクロン大統領を味方につけ、仏政府を通じてゴーンを黙らせるのである(了)

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