これも安倍政権の北方領土外交とそれを忖度するメディアに対する批判だ。
日本海で操業していた島根県のカニ漁船がロシアの警備艇に連行されたというニュースがきのう2日にテレビの報道で流された。
それを知った私は、北方領土交渉に躍起になっている安倍首相にとって、またもや厄介な問題が起きたと思った。
ロシアによれば、ロシアの排他的経済水域に無許可に入り違法でカニ漁をしていた疑いがあるという。
しかし、その真偽に疑義を持つ声は、政府はもとより、メディアのどこにも出て来ない。
本当に漁船は違法漁をしていたのか。
ロシアの排他的経済水域は、日本も認めているロシアの正当な排他的経済水域なのか。
仮にそうであったとしても、これまで、同様の拿捕事件は繰り返し起きて来たはずだ。
なぜ日本とロシアとの間に、拿捕を未然に防ぐ防止策についての取り決めがないまま放置されてきたのか。
あれば、今回の拿捕はなぜ防げなかったのか。
ロシア警備隊がうむもいわせず直ちに連行するのは乱暴ではないのか。
日本国民なら誰もが抱く疑問だ。
ところが、それらの疑問に答えてくれるメディアは皆無だ。
その一方で、「捜査には数日かかる」と、あきらめ顔で報じるだけだ。
いつから日本政府とメディアはここまで日本国民に冷たくなってしまったのか。
もちろん北方領土交渉と無縁ではない。
ここでロシアに漁船乗組員の早期解放を強く求め、ロシアを硬化させては、領土問題解決は更に遠のく。
もしそういう配慮が働いているとしたら、噴飯物だ。
そう批判されないように、安倍政権とメディアは国民に対して説明責任を果たすべきだ。
しかし、安倍政権は多くを語らず、この事件を報じるメディアはあまりにも抑制的だ。
家族はたまったものではないだろう(了)
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