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ここまで失敗に終わるとは思わなかった安倍首相の北方領土交渉

 きのうの深夜に行われた日ロ首脳会談後の共同記者会見ほど国民をバカにしたものはなかった。

 25回も重ねて来た北方領土問題をめぐる安倍・プーチン首脳会談であるというのに、最初に口を開いたプーチン大統領から出た言葉は、日ロ経済協力の重要性である。

 肝心の北方領土問題について一切の言及はなかった。

 完全無視だ。

 そして、その後に話した安倍首相の言葉は、あきれ果てるものだ。

 すなわち、首脳間の信頼関係の上に北方領土交渉を更に加速させる、本格化させる、だ。

 25回も首脳会談を重ねて置いて、何をいまさら信頼関係だ、何をいまさら交渉の加速だ、本格化だ。

 私が一番驚いたのは、両首脳が一方的にすれ違い発言をした後、記者からの質問を一切受けつけることなく、さっさと引き上げたことだ。

 道理でNHKは、これを記者会見と呼ばず、記者発表と繰り返していたわけだ。

 これを要するに、25回目の首脳会談は、第1回の首脳会談の時点に逆戻りしてしまったということだ。

 それどころか、もはや北方領土問題の解決はあり得ない事を決定にしたということだ。

 しかもである。

 次の安倍・プーチン首脳会談を発表して「やってる感」を継続させるシナリオであったのに、それすらも発表出来なかった。

 笑ってしまったのは、安倍首相が河野外相とラブロフ外相の交渉に交渉を継続してもらうと言った事だ。

 もはや自分の手に負えないと認めたのだ。

 首相としての職場放棄だ。

 それにしても、メディアの職場放棄もまた甚だしい。

 質問させてもらえないのに何一つ文句を言わない。

 それどころか、安倍首相にかわってその成果を解説している。

 いよいよ安倍外交は終わりだ。

 最後の仕上げは安倍・トランプ関係の終焉だ。

 米朝非核化協議が進展し、辺野古移設が中止に追い込まれ、そして日米貿易交渉で無理難題を押しつけられる。

 その時こそ安倍政権が終る時である(了) 

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