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安倍の挑発に始まって安倍の完敗に終わったレーダー照射騒ぎ

 

 「ビー」というあらたな探知音を公開してまで、「白黒つけようじゃないか」と凄んでいた日本側が、「これ以上交渉を続けても無意味だ」と言わんばかりの捨て台詞を吐いて突然交渉を打ち切った。

 韓国側が「協議中断は残念だ」と言っているのだから、交渉打ち切りは日本側が突然言い出した事がわかる。

 なぜ突然交渉打ち切りを日本側が言い出したのか。

 それは安倍首相が外遊先から打ち切れと命じたからだ。

 おりから米朝首脳会談の再開が決定的になった。

 米日韓同盟関係が揺らぐような事を米国は許さない。

 しかも、米朝関係が進展すれば拉致問題は取り残される。

 北朝鮮との関係改善にとっても韓国との協力関係は必要だ。

 いまいましいが、安倍首相にとってはこれ以上韓国と喧嘩を続けるわけにはいかないのだ。

 それにしても、今度のレーダー照射事件をめぐる一連の大騒ぎは、喧嘩を仕掛けた安倍首相が、文在寅大統領に反撃されて完敗に終わった、安倍首相のひとり茶番劇だった。

 韓国をいたずらに刺激する事を懸念して、外務、防衛両省は映像公開に慎重だった。

 その判断を否定し、頭ごなしに公開を命じたのは安倍首相だった。

 そして、懸念通り、韓国は猛反発した。

 それどころか、文在寅大統領みずから歴史認識問題を持ち出して安倍首相を批判した。

 こうなれば、もはや両首脳の政治判断なくしては、レーダー照射事件の解決はあり得ない。

 官僚たちがいくら協議しても妥協する余地ははじめからなかったのだ。

 実務者協議が平行線で終わる事ははじめから分かっていたのだ。

 そして、実務者どうしが勝手に交渉を打ち切る判断などできるはずがない。

 突然交渉打ち切りを日本側が言い出したのは、間違いなく安倍首相が止めろと命じたのだ。

 外遊中の安倍首相と相談した菅官房長官が、交渉を打ち切れと外務、防衛両省に命じたのだ。

 まさしく、安倍の挑発に始まって安倍の敗北に終わったレーダー照射事件のバカ騒ぎだった。

 日本にとって得るものは何もなく、残ったのは、これまで歴代の政権が築き上げてきた日韓関係のぶち壊しである。

 これだけでも内閣総辞職ものである(了)

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