次々と明らかにされるカルロス・ゴーンの強欲ぶりと日産の私物化には
あきれ返るが、その事と、今度の検察捜査の適否とは切り離して論じなけ
ればいけない。
特に、明らかに検察と癒着して、まるでイラク攻撃の時のような、米軍
(この場合は検察)の一部になって結託報道を繰り返した朝日など一部メ
ディアは今後必ず批判されるだろう。
そう思っていたら、きのう11月30日の東京新聞「本音のコラム」で
佐藤優が書いた。
彼は、自ら国策捜査で東京地検に逮捕・勾留(512日間)された経験
を次のように書いている。
「・・・接見等禁止措置が取られたためマスメディア関係者はもとより
家族との面会や手紙のやりとりもできなかった。そのような状況で、検
中には事実でないものも多かった・・・」と。
そう書いたうえで、こう続けている。
「・・・民主主義国においては裁判で有罪が確定するまでは推定無罪の
原則が適用されるはずだ。起訴すらされていない逮捕段階で、捜査当局と
ゴーン氏らを排除することに利益を見出している企業からのリークで、社
会から有罪との認定がなされるような現状はおかしい・・・」と。
よくぞ言った。
その通りだと思う。
ゴーンの電撃逮捕事件は長引き、外交問題に発展しかねない雲行きにな
ってきた。
もっと適切なゴーン排除のやり方はなかったのだろうか。
それとも、「ブルータス、お前もか」と呼ばれるリスクを冒してまで、
日産はゴーンを排除したかったということか。
ゴーンの排除だけではなく、ゴーンの排除とともに日産はルノーから
主導権を取り戻したかったのだろうか。
それは私にはわからない(了)
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