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北方領土交渉でピエロ役を演じ続ける哀れで滑稽な河野外相

 外遊中の河野外相がローマでラブロフ外相と会談し、平和条約締結問題
について突っ込んだやり取りをしたが、その詳細を明らかにしなかったと、きょうの各紙が一斉に報じている。

 当然だ。

 いまの河野外相に平和条約締結や、その前提となる北方領土問題の解決
について、語れるものは何もない。

 いや、それどころか「突っ込んだやりとりをした」と自ら語ったのが嘘
なのだ。

 河野外相がラブロフ外相と突っ込んだ話ができるはずがない。

 安倍首相がプーチン大統領と突っ込んだ話をした時、ラブロフ外相は同
席していたが、その時日本側で安倍首相に同席したのは谷内正太郎NSC
局長と秋葉剛男外務次官だ。

 河野外相はいれてもらえなかったのだ。

 そして、そこで安倍首相とプーチン大統領は極秘の合意をしたに違い
ない。

 それを、佐藤優が、東京新聞やアエラなどで盛んに流し、世論がどう
反応するか、安倍首相に代わってさかんに観測気球を上げている。

 すなわち、安倍首相は2島返還に大胆に方向転換したと。
 
 歯舞、色丹は返ってくるが、国後、択捉は放棄したと。

 国後、択捉は放棄したが、国後、択捉でも共同経済開発や自由な交流
は進むとと。

 これが2プラスαの本当の意味だと。

 全面返還論者にとってはとんでもない密約なのだが、それが安倍首相
の決断なのだ。

 しかもである。

 2島でも領土権返還はされないのだ。

 ロシアのワレリー・キスタノフ所長(露科学アカデミー極東研究所
日本研究センター)が11月23日の毎日新聞紙上でこう語っている。

 ロシアが欧米との関係を悪化させている時に、プーチン大統領が日本
に譲歩するとは考えられないと。

 米国にとって日本はロシアを封じ込める重要な要素だ。そのため、
米国が歯舞、色丹もですら、日米安保条約の適用を除外する事はないと。

 2島プラスαさえも、「日露両国は実現できないだろう」と。

 佐藤優とキスタノフ所長の語るこの矛盾をどう理解したらいいのか。

 ずばり安倍首相とプーチン大統領は次のような密約で世論をごまかす
のである。

 つまり、安倍首相はプーチン大統領から北方領土は1ミリたりとも返
さないと引導を渡される。

 しかし、それでは安倍首相は日本国民に対して顔向けできないから、
佐藤優のいう2プラスαで合意したと発表してもいいとプーチンから
約束してもらう。

 そして、2プラスαの内容については、合意文書は残さず、お互いが
国内向けに都合のいいように説明できる玉虫色の声明を出してごまかす。

 問題は米国への説得だが、相手はトランプだ。

 日米安保を適用するかしないか、などというむつかしい事を言わずに、
歯舞、色丹には、もは在日米軍は不要だといえば、損得ですべてを考え
るトランプの事だ。あっさり了承する。

 ウラジミルとシンゾーに甘いトランプの事だ。

 二人してトランプに当たれば、トランプなんてチョロイものだ。

 この密約こそ、歴史的合意だと言って安倍首相が解散・総選挙に打っ
て出る2プラスαのすべてなのだ。

 こんな重要な密約を河野外相などに知らせられるか、というわけだ。

 河野外相はピエロだという理由がここにある(了)

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