台湾の住民投票が24日行われ、東京五輪への参加は、「台湾」では
なく、これまで通り中華台北(チャイニーズタイペイ)の名義で参加申
請する選択を世論は選んだ。
その現実的選択を私が歓迎する。
しかし、ここで書きたいことはその事ではない。
台湾が直面する中国との関係の難しさだ。
小笠原欣幸(よしゆき)という東京外大准教授が、先の地方選の結果
について次のように解説していたのを見つけた。
「中国に近づくか、距離をとるか、台湾は「(経済的)繁栄と自立の
ジレンマにある」と。
選挙民は「繁栄も自立も要求する」と。
4年前は「自立」を求める面が強く出たが、今回は「繁栄」に振れた。
どの政党が政権についても、その両方に応えるのは難しく、台湾政府
の試行錯誤は続くだろうと。
試行錯誤というよりも、答えの出ない苦悩に違いない。
そんな台湾の苦悩を知りながら、習近平主席の中国は、これまで台湾
と国交を持っていた国々に経済援助をちらつかせて断交を迫ってきた。
その圧力に負けて台湾と断交する国がどんどん増えてきている。
それに対して台湾は打つ手がない。
私はそんな台湾の総統に深い同情を禁じ得ない。
習近平主席の中国は、間違いなく憲法9条の精神に反する国であると
思う(了)
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