日米同盟を犠牲にしてまで安倍首相は2島返還に突き進むだろうか。
それはあり得ない。
私を含め誰もがそう思うだろう。
ところが、そうなるかもしれないのだ。
そう私に思わせる貴重な発言を見つけた。
きょう11月17日の日経新聞に書かれていた米専門家の発言がそれだ。
米ユーラシア・グループのジョシュア・ウォーカー戦略事業部長は要旨次のように語っている。
オバマ前政権は日ロ首脳の緊密な関係は日米同盟に有害でしかないと考えていた。ところが(ロシアと融和的な)トランプ政権は違う。今の地政学的な環境では、日ロが取引するのは悪い事ではない。なぜなら、私たちが最も問題視している相手は中国だ。その観点で、日本がロシアを活用するのは意味があると。
(日ロ関係の進展は)米国を含め、誰にとっても前向きな影響があるだろう。唯一、中国を除いては。日本がロシアと戦後の問題に決着をつけるということは、日本が(安保の)焦点を中国にあてることになるということだと。
これは目から鱗が落ちる意見だ。
ひょっとして安倍首相はこの考えを誰かに教えてもらい、その気になっているのかも知れない。
ところが、ウォーカー氏はこう付け加える事を忘れてはいない。
(返還後の北方領土に在日米軍を置くなというロシア側の要求に関し)
安保に関わる問題でそのような制約は米国には受け入れがたい。平和条約は前提条件なしに結ぶべきだ。
安倍首相にとって一難去ってまた一難だ。
やはり日ロ平和条約締結という歴史的成果は、そう簡単に実現しそうもないという事である。
どこまでも米国に振り回される安倍首相である(了)
Comment On Facebook