消費税増税に踏み切る安倍首相のどこが問題か。
それは、すべてにおいて問題であるが、やはり何といっても増税が国防費に使われる事だ。
この観点に立って、東京新聞はこのところ毎日のように安倍政権の防衛政策の誤りを一面トップで追及し続けている。
素晴らしい姿勢だ。
そして、きょう11月13日から始まる「税を追う 歯止めなき防衛費」という連載もその一つだ。
官邸主導でどんどんと攻撃的兵器が選定されているという。
専守防衛はなどすっかりかすんでしまったという。
ここまでは私も知っていた。
しかし、私が驚いたのは、そんな重要な政策決定が、自民党の国防部会を無視して、「敵にやられっぱなしで、守るしかないでは良くない。攻撃的な技術をやったほうがいい」という安倍首相の一声で、国家安全保障局と防衛省が決めているという現実だ。
「いくらか分からないのに、われわれが予算承認しなければならないのはおかしい。国民の税金だということを考えろ」
こんな言葉が、野党からではなく、自民党本部で開かれた国防部会の場で口々に出たというから驚きだ。
かつて私は国防予算を決める内閣安全保障会議に外務省から出向していた事がある。
1990年ごろの話だ。
その時は、いや、それまでずっと、防衛予算は各省が協議して決めたものを政府が了承するというセレモニーの場だった。
その内閣安全保障会議が、今国家安全保障局となって、安倍首相の私的機関のごとくなってしまっている。
これはシビリアンコントロールの逸脱だ。
自衛隊のトップである安倍首相自身がシビリアンコントロールを逸脱してるということだ。
安倍首相自身が憲法9条違反をおかしているのである。
本来なら即刻、内閣総辞職ものである。
おりから安倍政権は12月に、防衛力の在り方を示す「防衛計画の大綱(防衛大綱)」を5年ぶりに改定する。
年末には閣議決定される(11月13日朝日新聞)。
国民不在、野党不在で、日本がどんどんと軍事大国になっていくという事である(了)
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