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対イラン禁輸制裁リストから除外されたことを喜ぶ日本の愚

 いよいよあす11月5日、米国は対イラン制裁を発動する。

 その直前に、米国は日本をイラン原油禁輸の適用国から除外する方針
であることが明らかになった。

 メディアは、これをさも日本政府の働きかけが奏功したように取り上
げているが、これほど間違った報道はない。

 この適用除外はあくまでも一時的なものだ。

 しかも適用除外国は日本だけではない。

 イラン原油の取引量の多い中国や韓国を含む8カ国に及んでいる。

 国際市場の混乱を避けるための様子見だといわれるゆえんである。

 それよりも、もっと愚かなことは、日本が米国の対イラン制裁をなし
崩し的に容認しようとしていることだ。

 トランプ大統領がイランと欧米主要国の非核化合意から一方的に離脱
してイランに制裁をかけると発表したとき、世界は一斉にこれを批判
した。

 この時ばかりは、日本もイランは合意違反はしていないと言ってイラ
ンの側に立った。

 それだけではない。

 日本はイラン政府に対し、安倍首相も河野外相も、日本はあの合意を
支持すると伝え、イランもこの日本の立場を高く評価した。

 欧州主要国はいまでも米国の一方的な制裁を批判し、米国の制裁から
生じる悪影響を緩和すべく、イランとのあらたな国際的協力を協議して
いる。

 ところが日本はどうか。

 まるで米国の制裁はやむを得ないといわんばかりだ。

 なし崩し的に立場を変えている。

 なによりも、またしてもイランを外交的に裏切ろうとしている。

 そうなのだ。

 イランと油田開発で合意しておきながら、米国の圧力によって、
日本企業の利益を犠牲にしてまでも、あっさりあきらめた、あのアザデ
ガン油田開発のことだ。

 二度も外交的にイランに不義理を重ねた日本に対し、イランはどう
しようもない対米従属国だと思っているだろう。

 不合理な米国の要求に屈する。

 イランにとって最も恥ずべき外交に違いない(了)

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