今日発売の週刊大衆(11月12日号)に佐藤優がカショギ暗殺事件について書いている。
それにしても、佐藤優はあらゆる雑誌に書いている。
大手紙はもとより、硬軟取り混ぜた雑誌や情報誌に書きまくっている。
アサヒ芸能とうエロ、グロ週刊誌だけでなく、その商売敵である週刊大衆にまで中東情勢の難しい話を連載している。
書く方も書く方だが、それを探し当てて、いちいち解説する私も私だ。
週刊大衆の読者に中東情勢を解説して、はたしてどれだけの読者が読むのだろうかと思う。
いや、読まないからこそ、あえて微妙な事を書いてるのかと思うくらいだ。
あるいは私のような希有な読者を念頭に書いているのだろうか。
いずれにしても、これから紹介する記事は佐藤優でしか書けないような記事だ。
彼は、今度のサウジアラビアで起きたカショギ記者失踪事件の背後にうごめく各国の中東戦略とインテリジェンス戦争について解説している。
ここまではあらゆる専門家が指摘している通りだ。
しかし、その後で、こう締めくくっている。
「・・・サウジ王家と国民の大多数はイスラム教スンナ派に属する。これに対して、イランの国教であるイスラム教シーア派を信じるサウジ国民が10-15%いると推計されている。イランは、カショギ氏失踪事件を最大限に活用して、サウジ王家を打倒し、シーア派革命を行う事を画策しているのだと思う。中東情勢は緊迫の度を一層強めている」
驚いた。
今度のカショギ事件にイランが関与していると書いたのは彼がはじめてだ。
しかもイランがカショギ事件を利用してサウジアラビアの王制打倒しようとしていると書いた。
そしてカショギ事件は、もはや暗殺事件である事は世界が認めるところであるのに、決して暗殺事件とは書かず、「サウジ人記者失踪事件」と言う言葉にこだわっている。
これを要するに佐藤優はイスラエルの代弁をしているのだ。
サウジアラビアを擁護し、イランを悪者にしているのだ。
間違いなく、中東事情を知らない日本国民を相手にした情報操作である。
「中東情勢は緊迫の度を一層強めている」という最後の言葉も意味深長である(了)
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