きょうから始まる今度の臨時国会はとても重要である。
なぜならば、自衛隊明記の憲法9条改憲と消費税増税が二大政策テーマになるからだ。
どちらも本格論戦になれば安倍政権はひとたまりもない。
なにしろ、米国の軍事支配がここまで進んでいる中で行われる改憲論争である。
きのうのニュースではついに宮崎の自衛隊田原坂基地が、事実上の米軍攻撃基地や補給庫になると報じられた。
横田基地に正式配備されたオスプレイは、沖縄に配備された輸送用のオスプレイではなく攻撃を目的にしたものだ。
玉城知事の誕生でも何も変わらない辺野古移設の強行は、言うまでもない。
もはや日米安保は日本を守るためのものでは完全になくなり米軍の日本支配の道具となってしまったごとくだ。
憲法9条どころの話ではなくなっているのだ。
それにも関わらす、国会で一切安保論争は起こらない。
日米地位協定の改定問題すら起きないだろう。
消費税増税についてもそうだ。
いまの日本経済は、消費税を増税したぐらいではどうにもならないほど借金漬けであり、しかも、その一方でどんどんと軍事費が増え続けている。
それにもかかわらず、赤字を少子高齢化のせいにして、世代間負担の公平という嘘でごまかされている。
今度の消費税増税についても、それが景気後退につながってはいけないと、訳の分からない増税緩和策を盛り込むという詐欺まがいがまかり通っている。
消費への悪影響を防ぐため、複雑で多岐にわたる増税緩和策を講じるぐらいなら、はじめから増税しなければいいという話しなのだ。
日米安保にしても消費税増税にしても、まともな議論を国会でやれば安倍政権はたちどころに行き詰る。
それほどずさんなのだ。
しかし、今度の国会は、安倍内閣の閣僚のスキャンダル追及が優先されるという。
そのほうがわかりやすいからだ。
野党はいつまでたっても政策で一致できす、日米安保も消費税増税も、骨太な追及を国会で出来ないのだ。
これではこれまでの繰り返しである。
しかも臨時国会は短かく、国対協議の連続で、あっという間に終わる。
その間にも、米軍の日本支配はどんどんと進み、国民の暮らしは苦しくなる。
もはやいまの日本の政治ではどうにもならないのだ。
どんなに安倍自公政権がお粗末で、間違っていても、そんな自公政権を追い込む力が今の野党にはまったくない。
野党の内部分裂は収まり、野党共闘と言う名の選挙協力で手一杯なのだ。
自公政権の追及どころではないのだ。
それを安倍自公政権に見透かされているのだ。
こうして日本の政治状況は、いつまでたっても出口の見えないまま、どんどんと不透明性を増している。
行きつくところまで行くしかないのかもしれない。
いまこそ新党憲法9条だ。
せめて憲法9条を重視する野党は、憲法9条の下に一つにまとまるしかない。
なぜ、それが出来ないのだろう。
それを言い出す政治家が一人も出てこないのだろう。
それしかないというのに(了)
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