沖縄知事選が終って10日近くもたつというのに、まともな論評がない。
そう思っていたら今日発売のアサヒ芸能(10月18日号)誌上で、佐藤優が喝破した(佐藤優)
玉城氏の勝利は沖縄の勝利であって、野党共闘の勝利ではないと。
まさしくその通りだ。
ここまではっきりと今度の沖縄知事選の本質をついた者は、私の知る限りではいなかった。
そこまでは評価する。
しかし、私が注目したのはそこではない。
佐藤優は返す刀で次のように枝野立憲民主党を批判している。
そもそも、辺野古新基地の端緒は、民主党政権時代、菅直人政権下で日米両政府が、辺野古湾を埋め立ててV字滑走路を建設した事に同意したからだ、と。
当時は東日本大震災の処理で手一杯だった菅首相の隙をついて外務官僚と防衛官僚がV字滑走路の建設を決めたのだと。
菅政権の下で官房長官を務めていた枝野幸男氏は、辺野古建設の見直しを主張するよりも前にやるべき事がある。(この判断が)政治的に間違っていたという認識を表明することだと。
これも、部分的には正しい。
しかし、それを言うなら、佐藤優は橋本龍太郎自民党政権の、もっと大きな間違いを書かなければいけない。
そもそもの発端は1995年に起きた少女暴行事件にあった。
あの時燃え上がった沖縄県民の怒りは、普天間基地の無条件撤退を求めた。
もし橋本自民党政権がその怒りを米国にぶつけて普天間基地の無条件撤退を貫いていれば、そもそも辺野古移設問題などあり得なかったのだ。
佐藤優がこの事を知らないはずがないのに、一切書かない。
さらに言えば、今度の沖縄知事選は、沖縄の勝利であるとともに、「安倍自公政権の大敗北」でもある。
この事こそ、今後の政局を揺るがす大問題なのに、佐藤優は一切触れない。
やはり佐藤優は自公政権側に立つ男だ。
世論をたくみに操作する役割を担っているという事である(了)
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