きょう9月13日の各紙が報じた。
第二回目の日米新通商協議会合を9月21日からニューヨークで開く方向で日米両政府が調整している事が12日わかったと。
9月21日といえば自民党総裁選の直後だ。
やはりそうだったのだ。
8月9日に開かれた茂木敏充経済再生担当相とライトハイザーUSTR代表の第一回目の日米新通商協議会合は、日米の立場の違いを浮き彫りにしただけの不毛な会合だった。
それを見て私は書いた。
無理もない。
初会合は具体的協議をするためのものではなかったからだ。
実質協議を早く始めようと迫る米国に対し、9月20日の自民党総裁選まで待ってくれ、自民党総裁選の前に難題を米国からぶつけられると、総裁選における安倍首相の立場が不利になる、だから実質的な協議は総裁選の後にしたい、それまで待ってほしい、と頼み込むための会合であったからだと。
だからこそ初会合の代表は通商問題を担当していない茂木敏充経済再生担当相という「特使」だったのだ。
そして茂木氏は見事にその期待に応え、実質協議は2回目の会合から始める事でライトハイザー米通商代表の合意を取り付ける事に成功した。
その覚えめでたく、夏休みには、総理たちのゴルフの仲間入りをして、いまや竹下派にもかかわらず、安倍首相の側近になっている。
だから事実上の初会合である今度の2回目会合では、引き延ばされた米国の要求が、目いっぱいに出て来るに違いない。
それだけではない。
中国との交渉が進展せずトランプ大統領はいらついている。
しかもである。
安倍首相は東方経済フォーラムに出席し、いまやトランプの敵になってしまった習近平主席やプーチン大統領と一緒になって、トランプ大統領の保護主義を公然と批判した。
さぞかしトランプ大統領は安倍首相に怒っているに違いない。
よくも晋三は俺を裏切って、俺が敵対している習近平やプーチンとグルになって俺を批判できるものだと。
そういえばトランプ大統領は、いくら晋三との関係がよくても、米国からの要求を知れば、日米同盟関係は終わるだろうと脅迫まがいの言葉を吐いていたことが明らかになった。
その発言の後に、安倍首相はウラジオストックで習近平主席やプーチン大統領との関係強化を誇示し、トランプ批判の大合唱をやったのである。
トランプ大統領が怒らないはずがない。
第二回目の日米新通商協議はこの上なく厳しいものになるだろう。
それを知ってか知らずか、2回目の担当大臣は、茂木氏が代表から逃げ、世耕弘成経済産業相が代表にさせられている(了)
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