習近平主席との首脳会談で、どうやら安倍首相の訪中が確定した模様だ。
しかし今度の会談では習近平主席の訪日は確答を得られなかった。
ここからはっきりと見えた事は、安倍首相の10月訪中は、実は李克強首相が五月に訪日した時点で決まっていた相互訪問でしかないということだ。
中国にとっては、決して安倍首相と習近平主席との相互訪問に合意したという事ではないのだ。
しかも習近平主席の訪日は来年6月が想定されている。
すなわち、来年6月28、29日に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合への出席に合わせて国賓として来日して欲しいと安倍首相は頼み込んだらしい。
来年6月といえば、すでに今上天皇が退位された後であり、習近平主席にとってはありがたくもなんともないはずだ。
安倍首相はなぜ4月末までに訪日して欲しいと招聘しなかったのだろうか。
習近平主席が今上天皇に謁見することになると、自分の立場がかすむと思ったのだろうか。
いずれにしても、今度の安倍首相のウラジオストックにおける習近平主席との会談ではっきりした事は、習近平主席にとっては、安倍首相の相手は李克強首相であるということだ。
習近平主席が余裕で安倍首相と首脳会談に応じたのはそういうことだ。
日中関係は改善された、米国と戦うためには中国は日本との関係改善が必要なのだ、そう安倍首相が本気で思っているとしたら、おめでたい。
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