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「改憲は立党以来の党是」という安倍首相の大嘘

 福島原発事故はアンダーコントロールだと言って東京五輪を勝ち取って味をしめて以来、安倍首相は嘘を繰り返して首相を5年9か月も続けて来た。

 そして、その嘘はとどまるところを知らないばかりか、ますますひどくなっている。

 きのう9月2日の産経新聞紙上で安倍首相はこう語っている。

 「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」と。

 いくら日中友好40周年で訪中するからと言っても、これはないだろう。

 みずからの間違った歴史認識を改めない限り、習近平の中国との真の関係改善はあり得ないのに、よくもここまで平気な顔をして嘘が言えるものだ。

 きのう9月2日の朝日がスクープ報道した。

 独自で入手した内部資料から、南スーダンに派遣された陸自宿営地が被弾していたことが判明したと。

 陸自宿営地の被弾は、大騒ぎになった防衛省の日報で一部明らかになっていたが、内部告発によって本物の証拠が出てきたのだ。

 それでも安倍政権は武力紛争が起きていたとは思わないと嘘を言い続ける。

 そして、極めつけの大嘘は、「改憲は立党以来の党是」であるという発言だ。


 総裁選を意識して地元山口県の下関市の講演でそう大見得を切った。

 しかし、この言葉ほど大嘘はない。

 そのことを、きょう発売の週刊プレーボーイ(9月17日号)が教えてくれている。

 すなわち1955年に自由党と日本民主党が「保守合同」してできた自由民主党の立党宣言や綱領には、「憲法改正」という言葉はどこにもないという。

 当たり前だ。

 軽武装・経済重視の吉田茂率いる自由党と、自主憲法制定・再軍備に熱心な鳩山一郎率いる日本民主党とでは、憲法観が異なるからだ。

 自民党の綱領で改憲がはっきり謳われるようになったのは、結党50年(2005年)を機に、小泉首相の指示で10項目からなる新綱領が作成された時だという。

 その時のとりまとめ役が安倍首相(当時官房長官)であり、そこで新綱領のトップに出てくるのが「新しい憲法の制定を」という言葉だという。

 そしてその翌年の2006年に晴れて首相になった安倍首相の下で、「自由民主党50年史」が出版され、その中で、立党時の状況を書いた章のタイトルがズバリ「憲法改正を党是に」となっているというのだ。

 それからなのだという。

 「自主憲法制定は自民党結党以来の大方針だ」という俗説が大手を振ってまかり通るようになったのは。

 まさしく、安倍による安倍のための「改憲は立党以来の党是」なのだ。

 週刊プレーボーイのその記事は、これは、いうなれば安倍首相による「歴史修正」だと切り捨てている。

 いくらなんでも、首相自らが歴史修正してはいけないだろうと書いている。

 これ以上ない安倍改憲批判だ。

 それにしても、大手新聞はなぜこんな大嘘を国民に知らせようとしないのか。

 週刊プレーボーイが書くくらいだから、大手新聞の政治部記者が知らないはずはない。

 いいだろう。

 国民は受けて立てばいい。

 国民投票の時は、この大嘘を騒ぎ立て、国民の手で、安倍首相の嘘改憲を葬り去らなければいけない。

 それを教えてくれた週刊プレーボーイの記事である(了)

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