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沖縄知事選を前に「選挙応援」の難しさを書いた東京新聞

 翁長知事の急逝によって、前倒しになった今度の沖縄知事選は、本来ならば弔い合戦でオール沖縄側が圧倒的に有利なはずだった。

 しかし、いまやその逆にオール沖縄は追い込まれている。

 その理由は数多くあるが、そのうちのひとつがオール沖縄の内部分裂の実情にある。

 これは私が言うまでもなく、すでに多くのメディアが報じているところだ。

 そして、そのことが早くも露呈した。

 きょうの各紙が報じた。

 翁長知事の県民葬が49日の法要の後の10月9日に開催される事が正式に決まったと。

 すでに報じられていたとはいえ、やはりという思いだ。

 これまでの県民葬はいずれも法要の49日前に行われていた。

 それが今回に限って知事選の後になったのは、弔い選挙になる事を嫌った自公維の抵抗である事は明らかだ。

 すでにこの時点でオール沖縄は、何が何でも勝つという気迫を失っている。

 ただでさえ安倍自公政権は死に物狂いだ。

 負ければ安倍3選に水を差す事になる。

 その後の安倍政権は苦しくなる。

 あらゆる手段を使って勝ちに行く。

 そんな安倍・菅暴政コンビに勝つには、それを上回る気迫が不可欠だ。

 しかしそれが感じられない。

 そこに来て、もうひとつ、きょうの東京新聞「こちら特報部」があえてこのタイミングで「選挙応援」の難しさという特集記事を掲載した。

 その要旨はこうだ。

 名護市長選で敗れた稲嶺進氏の後援会事務局長が語っている。

 全国から応援団が駆けつけてマイクで大声で叫んでも逆効果だったと。

 国政の対立を地方に持ち込まれても住民は当惑するばかりだったと。

 「上から目線」では住民は離れるばかりだったと。

 そして東京新聞は、これは新潟県知事選でも当てはまったことではない。

 そして今度の沖縄知事選の教訓にすべきではないかと書いている。

 これに比べ安倍自公政権は「勝利の方程式」を持っていると書いている。

 がなり立てるのではなく、争点隠しとバラマキと個別訪問で着実に票を積み上げる、それをやっていると。

 しかし、いくら東京新聞が助言しても、オール沖縄側には「選挙応援」しかない。

 野党共闘を前提に立候補を固めて出馬する玉城氏へ、各党の代表や市民団体が沖縄へ乗り込んで応援演説するしかないのだ。

 私は今でもそう考えている。

 翁長知事夫人が、「翁長の遺志は私が継ぎます」と宣言して、ただそれだけを訴えて頭を下げる。

 これほど強い候補者はいないと。

 安倍・菅暴政コンビの「勝利の方程式」などたちどころに吹っ飛ぶ。

 翁長知事夫人の周りに優秀なブレーンを揃える事が出来れば、知事になった後でも翁長夫人に知事職は十分務められる。

 米国との交渉も翁長知事夫人なら出来る。

 そう考える者が、沖縄の中から、ただの一人も出て来ないのだろうか(了)

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