きのう8月20日付のロシア紙イズべスチアによると、北朝鮮の金正恩委員長が9月11日からウラジオストックで始まるロシア政府主催の「東方経済フォーラム」に参加しない事になったらしい。
それはそうだろう。
その頃には急きょ南北首脳会談が行われることになったし、そのまえにも米朝協議が再開するからだ。
ロシアのプーチン大統領はがっかりだろう。
しかしそれほどでもない。
なにしろ金正恩委員長との首脳会談は、東方経済フォーラムという国際会議の場ではなく、正式の二国間首脳会談として行われる事が決まっているからだ。
東方経済フォーラムには習近平主席がメインゲストとして初参加し、中ロ関係の緊密化を世界に見せつけられるからである。
がっかりしたのはひとり安倍首相だけだ。
その事を読売新聞が次のように書いている。
「東方経済フォーラムに(金正恩委員長が)不参加の見通しになり、フォーラムに合わせた日朝首脳対話を模索して来た日本政府は目算が狂った格好だ」と。
「今後は、北朝鮮との間で水面下の接触を活発化させ、間合いを探る」と。
堂々と首脳会談を申し入れる事無く、国際会議の場を利用して立ち話外交をしようとするからこうなるのだ。
堂々と外交の王道を歩んで正式に首脳会談を申し入れるのではなく、事務方に命じて対話の機会を模索するからこうなるのだ。
プーチンと習近平の宣伝のための東方経済フォーラムに出掛ける必要性はもはや、これでなくなった。
さっさとキャンセルし、総裁選に向けた石破氏との政策討論に応じるべきだ。
それでもまだ東方経済フォーラムに出掛けるようでは、石破氏との政策論争から逃げていることを証明するようなものである(了)
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