自信のあらわれなのか、それとも逆にあせりなのか、安倍首相は石破氏との一騎打ちで政策論争を挑んだ。
しかも憲法9条改憲を主要テーマにした。
そして、ついに次の国会に自衛隊明記の改憲案を提出するとまで言い出した。
愚かの極みだ。
どうせ圧勝するのだから、政策論争などせずに、「結束して来るべき選挙で野党共闘に勝とう」と叫んで終わりにしておけばよかったのに、政策論争をして自らの政策の矛盾をさらす。
おまけに自衛隊明記の憲法9条改憲という、突っ込みどころ満載の改憲にのめり込む。
ついに安倍首相は自衛隊明記の改憲案を次の国会に提出すると言い出した。
「次の国会」とは、秋の臨時国会か、遅くとも来年はじめの通常国会ということだ。
それが総裁選に向けたスローガンならまだわかる。
しかし、もし本当にそうするつもりなら大きな失敗に終わるだろう。
憲法9条改憲は他の政治テーマとはわけが違う。
国民の警戒感が一気に高まる。
弱り切っていた野党共闘が一気に吹き返す。
こんどこそ公明党が反発する。
そして来年4月末の天皇陛下の退位前に政治が混乱する。
静かな雰囲気で退位してもらうと言っていた自らの言葉に反し、天皇をないがしろにする安倍首相という事になり国民の反発を受ける。
愚かだ。
どうせ3選は確実だ。
3選を果たせばあと3年は安泰だ。
新たな天皇と共に時代もますます戦後から離れて行く。
憲法9条改憲はそれからでも決して遅くないのだ。
それがわからない安倍首相は愚かの極みと言うほかはない。
もっとも私はそれを歓迎する。
憲法9条を変えようとする安倍首相が憲法9条に返り討ちにあうからだ。
それこそが安倍首相の終わりにふさわしい姿だと思うからである(了)
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