竹下派が石破茂を推すような雲行きになってきた。
安倍首相は竹下亘に話が違うじゃないか、そんなことをすれば竹下派も岸田派と同じように干すぞと、また恫喝するつもりかもしれないが、そんなことをすればますます安倍はやり過ぎだと反発を買うだろう。
安倍首相は慌てているかもしれない。
石破派は弾みがつくかもしれない。
そうなれば自民党総裁選は面白くなる。
安倍首相と石破氏の一騎打ちの討論が見物になる。
安倍首相と野党との党首討論は、所詮は与野党対決の場だからその内容はわかりきっている。
野党が一方的に攻め、安倍首相がまともに答えようとせず一蹴する。
不毛なやり取りの応酬に終わる。
ところが自民党総裁選の討論は違う。
何しろ政権政党の指導者同士の討論である。
安倍首相も一蹴するわけにはいかない。
無責任なデタラメ答弁を行う事は出来ない。
討論の結果いかんでは、安倍首相は政策を変えなければいけなくなる。
しかも石破氏は捨て身の覚悟で一強の安倍首相に挑む腹を固めた。
そして、いまや野党のお株を奪う形で、安倍政治の批判を鮮明にしている。
なにしろ安倍首相の憲法9条改憲に異を唱えたのだ。
日米同盟の根幹にかかわる日米地位協定の改定まで口に出したのだ。
そして、もうひとつ、究極のテーマが急浮上した。
それは加計疑惑の追及だ。
きょう8月5日の東京新聞の「新聞を読んで」というコラムで、永田浩三武蔵大学社会学部教授が書いている。
東京新聞が始めた「権力の内幕ー検証・加計疑惑第二部」は加計疑惑を見事に浮き彫りにしてくれていると。
その中で、石破茂氏が内閣改造で特区を担当する地方創生担当相から外れたとたん、加計学園の獣医学部新設の動きが一気に加速したと。
つまり石破茂氏が大臣だったときは、従来の獣医学部とは違うものでなければ認められないとした、いわゆる石破4条件を設けたにもかかわらず、石破氏が大臣を外れたとたん、それが無視されたのだ。
そして永田氏は、その特集記事に石破氏のブログを紹介する箇所があり、そのブログで石破氏が自民党総裁選に出馬をするかどうか夜も眠れないほど苦しんだことが書かれている事を引用した。
その上で永田氏はこう書いている。
「そこから見えてくるのは、加計学園問題と総裁選がいやが応でもリンクし、石破氏がのっぴきならない立場にあると同時に、安倍氏の側も必死で潰しにかかってくるであろうということだ」と。
これには驚いた。
今度の自民党総裁選においては、加計疑惑が追及されるかもしれないのだ。
野党の政局がらみの追及ではなく、加計疑惑を内部から見て来た元地方創生担当相の石破氏による、自民党の総裁ポストを賭けた加計疑惑追及が行われるかもしれないのだ。
これは面白くなってきた。
もし石破茂氏が、9月の自民党総裁選で安倍首相の加計学園疑惑を主要論争点にして安倍首相を本気で追いつめたら、その衝撃は野党の追及の比ではない。
安倍首相は加計疑惑の再燃の前に、総裁選を断念しなければならないほど追いつめられるかもしれないのだ。
大胆に言い当てよう。
9月の自民党総裁選の隠された主要議題は加計学園疑惑の追及となる。
石破氏が総裁選に勝つための最強の切り札は加計学園疑惑追及である。
果たして石破氏は、その事のどこまで気づいているのだろうか。
石破氏がこの私のメルマガに気づくことを願うばかりだ(了)
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