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北朝鮮非核化よりはるかに深刻な南シナ海をめぐる米中対立 

 今度の一連のアセアン関係会議では北朝鮮の非核化を巡る駆け引きばかりが報じられているが、それよりもはるかに重要で深刻なのは、実は南シナ海をめぐる米中の覇権あらそいである。

 そのことをきょうの朝日が次のように書いた。

 中国の王毅外相は4日、記者会見で次のように述べたと。

 一昨年、昨年に続き、あれこれと口出ししてくる域外国のせいで、地域の平穏が乱されないか心配だと。

 中国とアセアンは南シナ海問題の平和的解決に向けて成果を出している。地域の主役は私たちだと。

 米国こそが南シナ海に脅威をもたらしてると。

 この王毅外相の発言を聞いてつくづく思う。

 中国は南シナ海の覇権を譲る気はさらさらない。

 そしてそれをけん制する米国の脅しには決して屈しない。

 その決意表明は年々強まっている。

 おまけに今年はトランプの世界貿易秩序(WTO)を一方的に破る制裁により、米中貿易戦争が起きた。

 王毅外相は記者会見でその事についてこう語ったという。

 「米国が貿易戦争を仕掛けてくるなら、中国は断固として反撃する」と。

 まさしく米中は安保と経済で完全に対立関係になったということだ。

 そして、理は明らかに中国側にある。

 この対立は、本物の戦争には決して向かわないが、解消することはない。

 つまり米中緊張関係は、高まったりおさまったりしながら長期化するということだ。

 そうなったら困るのは日本だ。

 日米同盟は最優先しなければいけないが、中国との関係改善は不可欠だ。

 まさしく日本外交にとって最悪の状況が今後末永く続くということだ。

 そして、その打開策を見つける唯一の方法は正しい歴史認識を持って、米中双方から自主、自立することだ。

 その事が最も不得手な首相こそ、安倍首相である。

 その安倍首相が、他に代わる指導者がいないからといって、当分の間、放置される政治状況にある。

 戦後最大の日本の危機であり日本国民の不幸である(了)

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