今朝早朝のNHKニュースが、教育分野における経産省と文科省の争いが始まったと報じた。
その要旨は、AIの時代になり、これからの教育は、ED-TECHと称して、教育と技術が一体にならざるを得ない、すなわち、技術を主管する経産省と、これまで教育を専管してきた文科省との主導権あらそいが始まろうとしている、というものだ。
そもそも経産省(旧通産省)は、産業構造調整という業務の必要性がなくなるにつれてその存在感がなくなり、他省庁の縄張りを奪って生き残ってきた省庁だ。
すべての省庁と縄張り争いしてきた省庁である。
今度の文科省との教育権限をめぐる争いもそのひとつだ。
しかし、いまの安倍首相は、憲法9条改憲と並んで教育介入に執念を持っている。
おまけに、安倍首相の片腕と言われる今井首相秘書官は経産官僚だ。
そして文科省は、忖度を否定した前川前次官の出現によって、いまや安倍首相にとって目の仇の省庁だ。
しかも裏口入学の発覚によって文科省の信頼は地に落ちている。
安倍首相がここで一気に文科省の力をそぎ落とし、経産省を通じて教育行政に関与することを狙ってもおかしくない。
あくまでも経産省の関与はコンピューター技術分野に限られるだろう。
しかし、いったん教育分野への関与を認めてしまえば、なし崩し的にその影響力が拡大し、経産省の意見が教育全般に及んでいく事は容易に予想がつく。
少なくとも文科省だけで日本教育方針を独占できる時代は終わるのである。
経産省は今の安倍首相にとって思い通りに動く省庁である。
これは安倍首相の深謀遠慮ではないのか。
私はそう疑って、今朝早朝のNHKニュースを注視した(了)
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