きょう5月27日午前10時、文在寅韓国大統領が記者会見を行い、電撃的に行われた第二回南北首脳会談の結果報告を行った。
それを聞きながらリアルタイムで書いている。
文在寅大統領の第一声は、南北融和を謳った板門店宣言に立ち返る事を強調する言葉だった。
これを聞いた時、私は思わず、それだ!と膝を打った。
その通りなのだ。
南北が民族融和で一致した時、誰もがそれを邪魔することは出来ない。
トランプ大統領が米朝首脳会談を言い出したのも、もとをただせば南北首脳会談が行われたからだ。
そして南北融和が本物なら北朝鮮の非核化は必然的帰結なのだ。
米朝首脳会談の決裂などあり得ないのだ。
もし米国の強硬派が北朝鮮の完全非核化にこだわるなら、そのような米朝首脳会談など、もはや必要ないのだ。
繰り返して言う。
南北に不可逆的な平和が訪れ、北朝鮮の体制保証と改革開放に中国が協力すれば、アメリカ抜きの非核化が進み、アメリカ抜きのアジアの平和と経済発展が実現する。
なぜ文在寅大統領は、民族の融和をもっと全面的に押し出さないのか。
私はそう思って、再び始まった米朝首脳会談を巡る米朝間の批判の応酬を眺めて来た。
文在寅大統領の沈黙に疑義すら抱いた。
その疑いがこの記者会見で氷解した。
この記者会見は南北融和を悲願とする文在寅大統領の勝利宣言だ。
文在寅大統領は再び米朝首脳会談の仲介者として主役に躍り出るだろう。
文在寅大統領は金正恩委員長の呼びかけに応じて第二回目の首脳会談を開いたと記者会見で語った。
しかし本当は米韓首脳会談におけるトランプ大統領の言葉を使えたいと文在寅大統領の方から訪朝したに違いない。
トランプ大統領と打ち合わせた上での訪朝だったとすら思えてくる。
そして打てば響くように、同じタイミングでトランプ大統領が声明を出した。
6月12月の米朝首脳会談開催に向けて米朝はよい話し合いをいま行っていると。
トランプがトランプに戻った瞬間だ。
周りの雑音に耳を傾ける事なく、首脳同士が話し合って決める。
米朝首脳会談はそういう首脳会談になるのだ。
それにしても、この歴史的な外交を首脳が自ら行っている米国、北朝鮮、韓国、中国を羨ましく思う。
自らのスキャンダル隠しでウソを言い続け、それをごまかすためにパフォーマンス外交に明け暮れて蚊帳の外に置かれっぱなしの首相を持つ国民は不幸だ。
文在寅大統領の記者会見を聞きながらつくづくそう思う(了)
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