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日ロ首脳会談を報じる各紙の姿勢の違い

 今日の各紙が日ロ首脳会談の模様を一斉に掲載している。

 しかし、日ロ首脳会談が行われたのは日本時間で昨日の深夜だ。

 会談後の安倍首相とプーチン大統領の共同記者会見が開かれたのは更にその後だ。

 だから日ロ首脳会談の結果を伝える原稿は今朝の紙面の締め切りには間に合わないはずだ。

 それにもかかわらずきょうの各紙は一斉に日ロ首脳会談の模様を報じている。

 おかしくはないか。

 おかしくはないのだ。

 今朝の記事は、外務省が事前に配布した説明(ブリーフィング)資料に基づいて書いた予定稿なのだ。

 つまり、こういう首脳会談になるだろうと外務省が日ロ首脳会談の意義を強調したい為にメディアに事前に配布したものをそのまま記事にしたのだ。

 それにもかかわらずきょうの読売、日経は、それを、あたかもまるで日ロ首脳会談がその通り行われたと言わんばかりに一面で報じた。

 読者を馬鹿にした読売と日経だ。

 さすがに他紙は、恥ずかしいと思ったのか一面では書かなかった。

 東京新聞に至っては一段の小さな記事に留めた。

 正しい報じ方だ。

 いよ、そもそも予定稿など書かなくてもいいのだ。

 明日の紙面でその結果を詳しく書き、今度の日ロ首脳会談が意味のあるものだったか正しく検証して読者に知らせればいいのだ。

 一番正しかったのは毎日新聞の報道姿勢だ。

 日ロ首脳会談の内容には一切触れず(まだ行われいないのだから当然だ)、今度の日ロ首脳会談で安倍首相は領土問題の進展を期待しているが難しいだろうと解説した特集記事を掲載した。

 そして今朝早朝のNHKが、会談後の記者会見の模様を流した。

 そこで安倍首相は、「領土問題の進展について両首脳は決意を共有している事を確認し合った」などと語っていたが、プーチン大統領の言葉は一言も報じられなかった。

 北方領土における共同経済活動については議論されたが、北方領土の領有権、施政権についてはまったく議論されなかったという事だ。

 北方領土問題が議論されなかった前代未聞の日ロ首脳会談である(了)

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