一夜明けて、私は今朝の各紙の社説を真っ先に読んだ。
そして、予想していたとはいえ、悲しくなった。
産経が、「これで前進したと思うのは大間違いだ、圧力を緩めるな」と書き、読売が「非核化の道筋は見えない」と書くのには驚かない。
しかし、リベラル、護憲、安倍批判の朝日、東京、毎日までも、こぞって警戒的だ。
「2007年の前回に出た南北共同宣言から大きな進展はなかった」(朝日」と書き、「北朝鮮は自国だけの非核化を拒否しているとも受け取られる」(東京)と書き、「北朝鮮の非核化に向けた具体的な行動が盛り込まれなかったのは残念だ」(毎日)と書いている。
朝日に至っては「国際制裁を緩めるのは適切ではない」と書き、東京は「核保有国宣言であり、核は放棄しないと受け取る見方もある」とまで書いている。
産経、読売とまったく同じだ。
メディアの総安倍首相化だ。
そして私が驚いたのは、どの新聞を探しても、各党首の談話が見つからない。
安倍首相以外に談話を出す党首はいなかったのか。
それとも、出していたがメディアが無視したのか。
この歴史的南北首脳会談に見せた日本の反応は、あまりにも失望的であり、噴飯物ですらある。
なぜなら北朝鮮問題の責任の一端は日本にもあり、そして日本は戦後復興のきっかけとなる朝鮮特需から利益を得て来た国だからだ。
朝鮮半島の平和構築に参加して、その感動を共有するだけでなく、作り出す努力をしなければいけないのだ。
しかし、いま日本が世界に見せる姿は一億総安倍首相化だ。
あまりにも無策だ。
あまりにも鈍感だ。
憲法9条が泣いている(了)
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